課題点
- 商談内容を可視化したい
- セールスチームの教育体制、カルチャー、キャリアプランを刷新したい
株式会社Widsleyは、「営業現場の生産性を向上させる」という理念のもと、インサイドセールス組織の生産性を最大化するコールシステムサービスを提供しております。2020年4月の体制刷新に伴い、Comdeskを活用してチーム運営やカルチャー、キャリアデザイン、教育体制まで変えてきた経緯について、株式会社Widely SaaS事業部のインサイドセールス担当である井家氏と知名氏に話を聞きました。
目次
THE MODELに基づくセールス体制の刷新
組織体制刷新のきっかけ
Widsley インサイドセールス リーダ 井家 氏
井家氏:「もともとサービスごとに営業を行っていたのですが、2020年4月にマーケット横断型の新規開拓営業チームを立ち上げました。それに伴い、セールスフォースが提唱する『THE MODEL』に則った組織づくりを行うことにしました。具体的には、若手社員をインサイドセールスのチームに配属し、イネーブルメントチームを中心に育成、特定のフィールドセールスとペアを組んで営業活動を行うチーム制を考えました。」
Widsley インサイドセールス 知名 氏
知名氏:「インサイドセールスチームを立ち上げる前は、アポインターを外注して商談を獲得していましたが、それでは社内に電話営業のノウハウが蓄積されません。研修を終えたばかりの若手社員がいきなりフィールドセールスとして商談をまとめるのは難しいと考えていました。」
インサイドセールスチームの課題
知名氏:「実は私自身、不動産営業出身で、従来型の新規開拓営業の経験しかなく、インサイドセールスの経験がありませんでした。『THE MODEL』という書籍が発売された頃からインサイドセールスの情報はインプットしていたものの、リスト整備から最適なトークスクリプト、チーム運営方法まですべて手探りでした。インサイドセールスでは電話営業の際に、商品理解を促すトークやニーズを引き出すキラークエスチョンを盛り込む工夫が必要です。そのポイントを体得するまでに時間がかかりました。」
ファクトベースでフィードバックを行いたい
音声解析開発のきっかけ
井家氏:「最も魅力に感じたのは、やはり電話営業の通話記録・文字起こしが残るという点です。これらにより、どのような商談をしているか、提案内容が適切かを可視化できます。新型コロナウイルスの影響が出始める前から、インサイドセールス、フィールドセールス共にリモート商談体制を整えようと考えていたため、音声解析は最適なソリューションだと感じました。開発部隊の素早い対応に感謝しています。」
知名氏:「Comdeskでは様々なデータがスコア化され、ダッシュボードを見ればメンバーの傾向が一目でわかります。また、通話記録を簡単に共有できること、文字起こしがあることも非常に魅力的でした。」
リモート商談体制の構築
井家氏:「リモート商談の良いところは、ファクトベースでフィードバックを行えるからです。むしろ、訪問営業をすると商談内容がわからなくなってしまうため、適切なフィードバックができないとすら考えていました。『お客さまのもとを訪問するのは最小限に、リモート商談をして欲しい』と思っていたくらいです。」
Comdeskの活用方法
トップパフォーマーの通話内容を分析
知名氏:「録音機能でトップパフォーマーの通話内容をチェックしたり、ラリー回数やトーク・リッスン比率などのスコアを分析したりなど、様々な使い方をしています。営業担当別の接続率(お客さまと通話できなかった割合)の分析や、繋がりやすい時間帯をレポートでチェックしたりもしています。必要最低限の指標に絞ってあるので、とても活用しやすいです。」
「トップパフォーマーのスコア分析がありますが、当社のトップパフォーマーはラリー回数が多いのが特徴です。ラリー回数が多いのは、たくさんの質問を投げかけ、『Yes取り』の工夫をしているということになります。その点に着目し、お客さまと会話のキャッチボールが常に続くようなトークスクリプトに改善しました。」
「また、未接続率について分析した結果、アポイントが取れていない人は接続率も低いことがわかりました。Comdeskのダッシュボードから通話履歴をCSVファイルでダウンロードしてより深く分析してみたところ、アポ率の高いメンバーは『2日以内に同じ企業にもう一度架電している』ことがわかりました。一方、未接続率の高い人は、『架電しても繋がらなかった・話ができなかった』企業に対して掛け直すことなく、常に新規リストに架電していました。そこで、全メンバーに、担当者と話ができなければ2日以内に掛け直すよう再コール設定を必ずすることを伝えて、アポ率の改善に繋げました。」
スコアの分析
知名氏:「フィールドセールスから『商談前に値引きについて持ち出さないで欲しい』というリクエストをもらったことがあり、『無料』『割引』『値引き』『ディスカウント』といった言葉をキーワード登録して、文字起こしをチェックしていたこともありました。また、複数のトークスクリプトを用意して、応対メモにスクリプトナンバーを入力することで、スクリプトのABテストをしたこともあります。」
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朝と夕のベストプラクティス実践
新人・インターン生のロープレテスト
知名氏:「新卒メンバー・インターン生にはメンターによる1on1と全体研修の両方を行っています。新卒メンバーには先輩の通話記録を聞いてもらったり、ロープレの様子をComdeskで録音して先輩やメンターにチェックしてもらったりしています。また、新卒メンバーが独り立ちする際のロープレテストにも活用しています。このテストは、私とフィールドセールスのマネージャー、そしてインサイドセールスマネージャーの3人が、25項目ほどのチェックリストにそってロープレをチェックするというものです。通話内容はすべてComdeskで録音し、フィードバックに活用しています。このテストで合格点に達したら、晴れて独り立ちです。大体2週間ほどでアポがとれるようになります。」
朝と夕のベストプラクティス実践
「チーム内ではすでに、朝、夕の2回、良い通話記録を聞き直すことが習慣化されています。多くのメンバーが指示が与えられなくてもベストプラクティスを聞き直しています。要約データも見ながら、トークの振り返りを必ず実施しています。また、ベストプラクティスを聞くことがトークスキルの向上に繋がるとメンバーもよく理解しています。」
Comdeskの安定した通信品質
Comdeskは携帯回線を使用しているため、IP電話のように会話が途切れることがなく、生産性の向上に寄与しています。自社サービスながら、その通信の安定度は間違いなく業界ナンバーワンです。
セールスイネーブルメントチームを立ち上げた理由
井家氏:「インサイドセールスの教育体制をより強固にし、メンバーのキャリアデザインに多くの選択肢を用意したかったからです。インサイドセールスのキャリアデザインは、クローザーやマネージャーへのステップアップ、あるいは担当顧客規模のスケールアップが一般的です。それに加えて、メンバー育成担当というキャリアプランを用意したいと考えました。」
「そこで2022年4月に新卒メンバーが入社した際、育成に興味のあるインサイドセールス数名に、イネーブルメントチームへ異動してもらいました。今はセールスイネーブルメントチームのみですが、Comdeskのスコア分析手法が確立すれば、セールスプランチームを立ち上げようと思います。すると、営業戦略立案に興味のあるメンバーは、セールスプランというキャリアも開けるでしょう。ComdeskとTHE MODEL型組織の掛け算で、メンバーのキャリアデザインにも広がりが生まれました。」
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アポイント獲得率が約5倍、通話率が10%アップ
成果
知名氏:「体制が確立して半年ほど経った時点で、以前と比べてアポイント獲得率が約5倍になりました。また、担当者から責任者、決裁者へと通話できる確率が10%アップしています。」
「また、音声解析を利用して感じるのは、Comdeskのどのスコアを分析すれば成果に繋がるかは、長期目線でPDCAを回す必要があるということです。利用後すぐに成果を求めるのではなく、長い目で見て様々な指標を分析してみると良いと思います。」
井家氏:「このように細かくPDCAを回して、自社にとってベストである指標をあぶり出していく手法も、システム開発の手法の一つです。アジャイル開発のスクラムにおけるスプリントを意識しています。エンジニアリング領域で行われているチーム運営方法を、セールスにも積極的に応用していきたいですね。」
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リモートワーク初日からスムーズに業務移行
新型コロナウイルスの影響
井家氏:「2月の中旬くらいからリモートワークが推奨され、3月後半には原則リモートワークとなりました。4月以降はフルリモート体制を取っています。入社式もオンラインで行いました。」
「当社全体ではVPNの設定や、リモートワークを円滑に進めるツールの導入など様々な準備をしたようですが、私たちSaaS事業部は、リモートワーク初日からスムーズに通常業務を行うことができました。」
リモートワーク体制の整備
井家氏:「リモートワークのための特別な準備はしていません。もともと様々なBtoB SaaSツールを導入していたことが奏功したと考えています。顧客情報はSalesforceで管理し、商談内容や通話内容はComdeskに記録。それに加えて、ビデオ商談ツールを使って、資料共有などを行いながら商談を実施しました。」
メッセージ
Comdeskを導入検討中の方々へ
井家氏:「Comdeskの導入を機に、メンバーのマネジメント方法やカルチャー醸成、キャリアデザインまで大きく変えることができました。組織変革の第一歩として、Comdeskはとても有効だと思います。」
知名氏:「Comdeskによって、自社ならではの『理想の営業のあり方』や、改善点の分析、営業プロセスの検証ができるようになったことは、とても画期的な変化だったと思います。営業プロセスの改善方法がわからないという方に最適なソリューションだと感じています。」
株式会社Widelyの取り組みは、組織の成長やメンバーの成長を促進するために、テクノロジーを最大限に活用することの重要性を示しています。Comdeskの導入により、営業プロセスの透明性が高まり、より効果的な教育体制を築くことができたという成果は、多くの企業にとって参考になるでしょう。
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