目次
はじめに
コールセンターから顧客に電話営業などの形で架電することを「アウトバウンド」、顧客からの問い合わせなどコールセンターにかかってくる電話が「インバウンド」です。
多くの人が「コールセンター」と聞くと、受動的なヘルプデスク業務を想像するため、企業内では「コンタクトセンター」という用語を用いるところも少なくないかもしれません。
当社にはコールセンターやコンタクトセンター機能は備わっていませんが、インサイドセールスチームが当社のサービスに興味を持ってくださった方に自社のCTIを利用してテレアポでのアプローチをしています。
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Webサイトからの申し込みの流れ
当社では、サービスサイトに来訪いただいた方が資料請求やサービス、コールシステム(CTI)に関するお問い合わせをする際は、下記の画面で名前と電話番号などの個人情報を入力していただきます。
ここで「送信」ボタンを押して、完了です。これだけです。
こうして顧客から申し込みや問い合わせが入り次第、インサイドセールスからコールシステム(CTI)を使って電話をかけます(SDRインバウンド営業)。お電話で詳細をお伺いして、お客様が合意したら「アポイント獲得」となります。「送信」ボタンを押した時点ではまだ成立していません。
SDRインバウンド業務の設計において、ユーザーが「送信」ボタンを押す際の気持ちを理解することが非常に重要です。後述する接続率施策は、すべてこの「ユーザーの気持ち」や前後の画面遷移を考慮しています。入力フォームの項目数の適度な調整やインサイドセールスの設計は、密接に関連しています。
「スクリプト」よりまず「通電率」が大事
成約率を向上させるためには、一般的にはスクリプト(営業トーク)が最も重要だと考えられがちですが、特にSDRインバウンド営業では、通電率の向上がさらに重要です。
スクリプトやメンバーの営業力も重要ですが、最優先に取り組むべきKPIは、「通電率」です。営業力があっても、電話がつながらなければ成果が得られません。
接続率を向上させるために、様々な施策を試みてきましたが、最終的には以下の4つが特に重要であるという結論に至りました。
- 全力ですぐに電話する
- 架電回数、時間帯とアプローチ期間
- SMS
- 自動返信メールとシナリオオートメーションメール
「通電率」コツその1: 全力ですぐに電話する
当社では、申し込みが入ってから、5分以内に電話をかけること(5minコール)を目標にしています。
図:問い合わせに対して初回対応するまでの時間とその商談化率の推移
上記の図では、問い合わせ発生から5分を境目に、商談化率に大きな差が生まれていることが分かります。Infographic best day and time to make sales callsによると、顧客の応答率は問い合わせから 1 時間後には約8分の1に低下することが確認されています。さらに、顧客の1時間以内の回答数とそれ以降の回答数の差は、400%という劇的な差を示すデータも出ています。
5minコールが大事な理由は2つあり、申し込みから5分以上経過すると、初回の電話通電率が急激に低下します。
- 顧客が(申込作業をしていたので)電話をとれる状態にある
- 申込直後で熱意が高い(気持ちがあたたまっている)
5min率が低下すると、成約率が低下し、電話が繋がらないため業務が増加し、好ましくありません。 高い5min率を達成するためには、スタッフの意識だけでなく、シフト配置や時間帯ごとの業務設計も重要な影響を持ちます。
「通電率」コツその2: 架電回数、時間帯とアプローチ期間
架電回数
お申し込みを頂いたお客様にコンタクトを取るための適切な電話回数を決定するのは難しいです。電話をかける回数を増やすと、一部のお客様からは迷惑に感じられるかもしれませんが、一方で、こちらからの電話を待っているお客様もいらっしゃいます。
上図:コール数に伴う成功率 下図:営業担当者が諦めるまでのコール数
引用:Infographic best day and time to make sales calls
また、リードインした顧客に対して架電した際に繋がらなかった場合、何回架電するべきなのか2日ほどは覚えていて架電しても、その後は忘れたり、埋もれてしまって対応できていないということがよくあります。
画像の上図では、問い合わせのあったリードに対してほとんどのアポインターが2回までしか架電をしていないということが示されています。
しかし、コール数とコンタクト成功率のデータを見ると、コール数が増えるとアポ獲得率も上がっていることが分かります。
そのため、リードに対して繋がらない場合でも、最低でも6回のコールを試みることが効果的であると考されていますが、当社では時間帯、アプローチ期間を踏まえ架電を設計しています。
時間帯
2回目以降の架電を行う時間帯について、コールシステム(CTI)のダッシュボードを活用しながら、様々な試行錯誤を行いましたが、最終的には「ランチタイム直前」と「夕方」に落ち着きました。
この段階で重要なのは、ピークタイムのオペレーション設計です。架電回数が増えると、同時に顧客からの折り返し受電も増えるため、ピークタイムの業務負荷が過剰になると顧客からの折り返し電話を十分に受電できなくなってしまいます。
Comdesk Leadの通話分析ダッシュボードの一部
Widsleyでは、ユーザーの行動に影響を 与える新しい施策を出す都度、こんな感じでn回目架電での通電率(つながり率、接続率)やアポ率等をコールシステム(CTI)のダッシュボードを統計的に検証して、架電回数や架電タイミング等を工夫しています。
折り返し電話は重要な機会なので、どうしても受け取りたいですね。この部分がオペレーション設計の真価が問われるポイントです。
アプローチ期間
最低5営業日から長くても1ヶ月としています。架電毎にステータス記録と追客漏れを防ぐために、コールシステム(CTI)で、再コール日時を設定します。終話と同時にポップアップ表示されるのでとても助かっています。
「通電率」コツその3: SMS
架電後、つながらなかった場合に1度だけコールシステム(CTI)からSMSを送信しています。
このSMSの目的は、申し込みをしてくれた方に「Widsleyからお電話をいたしました」ということを伝えることです。
留守電もありますが、(留守電をきっちり確認する人からすると驚きなことに)3割の人は知らない番号からの留守電を聞いてくれません。そこで、SMSが役に立つのです。
アカウント開設時などでよく使われるSMSですが、実際には強力なプッシュメディアであり、Widsleyではアウトバウンド電話業務に欠かせないものとして積極的に活用しています。
「通電率」コツその4: 自動返信メールとシナリオオートメーションメール
Web予約・電話でのお問い合わせ
お問い合わせや資料請求を申し込んでいただいた方には、MA(マーケティングオートメーション)システムから自動メールが送信されるように設定しています。一部の方は電話よりもメールを好む傾向があるため、お客様自身がアポイントメントを設定できるような工夫をしています。特に土日や祝日には効果的です。
シナリオオートメーション
当社へのお問い合わせには、情報収集段階にある方が多くいます。コールシステム(CTI)の導入はすぐには行わない方々もいますが、将来的に導入を検討している方々もいます。このような方々には、電話でのフォローアップではなく、定期的なメール配信を行っています。
開封率が向上した場合や、スコア(見込み顧客の行動に基づいてポイントを付け、成果に結びつく可能性の高い見込み顧客を特定する機能。通常はセールスフォース社のPardotなどが持つ機能)が基準値に達した場合、見込み顧客にはコールシステム(CTI)を使って電話や個別メールでアプローチしています。
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まとめ
テレアポにおけるアポ獲得率は一般的に1%前後であり、上級者でも2〜10%程度と低い傾向にあります。また、テレアポに対する好感度が低いこともあり、アポ獲得率の向上は困難です。
アポ獲得率を上げるためには、架電のタイミングやフォローアップの見直し、ターゲットのリサーチなどの準備が重要です。さらに、簡潔かつ具体的なトークをすることも重要です。
コールシステム(CTI)は統計的なデータ分析と家電の記録を自動化してくれるので、アポイント獲得に必要な行動量を担保してくれます。
通電率の向上をアシストできるコールシステム(CTI)Comdesk Lead(コムデスク)だけが保有する機能
利用している電話番号(050)
もし知らない番号からの電話があった場合、受電者は電話に出るでしょうか?留守番電話を聞くでしょうか?折り返しするでしょうか?この3つの質問に2つ以上Noという回答であれば、少なくとも都市部の固定電話番号(03ナンバーなど)の使用を検討することが望ましいでしょう。
通電率(接続率、繋がり率)/折り返し率を向上するComdesk Lead(コムデスク)
080、090番号での発信が可能なため、担当者への通電率(接続率、繋がり率)/折り返し率が平均で約20%向上します。
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