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2024.09.28
CTI おすすめ記事

CTIシステム比較35選|選び方のポイントや料金、メリットを解説

#CRM連携 #IP電話 #PBX #ツール比較

目次

本記事をおすすめしたい方

  • CTIの役割について理解したい方
  • 自社の電話業務(電話営業)に必要な機能、フィットするCTIの選定ポイントがわからない方
  • 最新のCTIの仕組みについて情報収集したい方
  • 050番号やIP電話と携帯番号(090/080)発信ができるCTIとの違いについて理解したい方

CTIとは

CTIはComputer Telephony Integration(コンピューター テレフォニー インテグレーション)の略で、コンピューターと電話を統合する技術またはそのシステムを指します。CTIを使用すると、電話(PBX)と顧客管理(CRM)ソフトや営業支援ツール(SFA)などを統合し、着信時に情報を表示したり、顧客管理ソフトや営業支援ツールから直接発信したりすることができます。

関連記事:CTI連携とは?主な機能と種類を徹底解説

CTIシステムと連携可能なツール

CTIの業務効率を向上させるために連携できるツールとして、CRM、SFA、チャットボット、音声認識システムなどがあります。それぞれのツールの特徴と、連携による効果について解説します。

■CRM(顧客管理システム)
CRMは、顧客情報を一元的に管理し、営業やカスタマーサポートを効率化するツールです。CTIとの連携により、電話番号に基づいた顧客情報や対応履歴が瞬時に表示され、より迅速かつ的確な対応が可能となり、顧客満足度の向上に寄与します。

■SFA(営業支援システム)
SFAは、営業活動を管理・可視化するツールです。CTIと統合することで、商談履歴を確認しながら電話を発信でき、営業担当者がリアルタイムで情報に基づいて顧客対応を行うことが可能です。これにより、商談の成約率を高め、営業活動全体を最適化します。

■チャットボット
チャットボットは、AIを活用して顧客との対話を自動化するツールです。CTIシステムと連携することで、チャットでのやり取り内容が受電時にポップアップ表示され、チャット履歴を参考にしながら一貫した顧客対応が行えます。

■FAQシステム
FAQシステムは、よくある質問や対応マニュアルをデータベース化したツールです。CTIと連携することで、対応中にFAQが自動的に参照され、正確な回答が瞬時に得られるため、対応時間の短縮と顧客満足度の向上が期待されます。

■音声認識システム
音声認識システムは、通話内容をリアルタイムでテキスト化するツールです。CTIと統合することで、通話内容を自動的に記録し、その後の分析や報告に活用できます。これにより、応対品質の向上や、ミスの防止が期待されます。

これらのツールとの連携により、CTIシステムは顧客対応や営業活動の効率化を促進し、業務全体の生産性向上に寄与します。

PBXとは

なお、PBXを導入すると、どのようなことが実現できるのか、その代表的な機能を4つ紹介します。

1.発着信制御機能

PBXには、会社が契約する外線番号と発着信させたい部署の内線番号を繋げ、発着信を管理する機能が備わっています。発信時には、各部署や電話機ごとに電話番号・回線を選択できます。着信時では、受電した電話番号に基づいて、受信する電話機を振り分けることができます。

さらに、「代表番号着信機能」も存在し、代表番号への着信や発信を柔軟に制御できます。

2.内線同士の通話機能

「内線同士の通話機能」は、契約済みの外線番号(親番号)と部署ごとの電話番号(子番号)を結びつけ、発着信を管理します。各部署は発信時に専用の電話番号や電話回線を選択でき、着信時には電話番号によって適切な電話回線に振り分けられます。

この機能により、多様な部署間で内線同士の通話が行え、通信の柔軟な管理が可能になります。

3.ほかの電話機への内線転送機能

契約している外線番号(親番号)と各部署の電話番号(子番号)を関連付け、発着信を管理する機能です。発信時には部署ごとに電話番号や電話回線を選択し、着信時には電話番号によって適切な電話回線に振り分けられます。

この機能により、異なる部署間で内線転送が柔軟に行え、通信効率が向上します。例えば、営業部が営業部専用の電話番号から発信・着信できるように設定するなどが可能です。

4.パーク保留

パーク保留を使用すると、PBXに接続された全ての電話機が保留状態になります。これは、特に問い合わせ内容に対応できる担当者が不透明な場合に便利であり、社内で問い合わせ内容をアナウンスし、適切な担当者が保留を解除して対応を引き継ぐことが可能です。

下記の記事では、おすすめのクラウド型PBXやオンプレミスPBXが紹介されています。PBX導入を検討している方は、ぜひご一読ください。

関連記事:CTIとPBXの違いは?CTIのタイプと導入するメリットも合わせて紹介

コールセンターシステムとは

CTI、PBXもどちらもコールセンターシステムの一つになり、企業の業務要件によって、CRM/SFAと連携します。それぞれ全く別のものになりますが、CTIの統合技術によりこのような連携が可能になっています。

CTIは電話とコンピューターを統合するシステムであり、PBXなどとの融合が進んでますが、しばし混同されがちです。電話の進化に伴い様々なシステムが生まれることを考えるとどちらかの言葉に融合される可能性もありますが、世の中の技術動向に注視しながら正しく理解していきましょう。

関連記事:【2024年7月最新版】コールセンターシステムおすすめ12選!種類や選定ポイントも解説

CTIの利用分類

自社の架電業務(受信・発信)の比重によりフィットするCTIが異なりますのでしっかり理解しておきましょう。CTIの利用分類は大きく2つに分けることが出来ます。

  • インバウンド(受信)
  • アウトバウンド(発信)

インバウンド(受信)

まず1つ目は、インバウンド(受信)です。文字通り電話を受ける側のことです。インバウンドでの利用場面は主に3点あります。

  • コールセンター・コンタクトセンター
  • 店舗
  • オフィス

コールセンター・コンタクトセンター

コールセンター・コンタクトセンターでは、管理者やスーパーバイザーが利用するモニタリングや三者通話などのエスカレーション機能が便利です。これらの機能を活用することで、応対品質を向上させたり、オペレーターをサポートすることができます。

店舗

CTIをエステサロンや旅行代理店などの店舗へ導入すると、顧客情報や予約状況を確認しながら効率的にお問い合わせに対応できます。このように入電が多いビジネスモデルでは、自動応答機能を利用して機会損失低減や顧客対応の効率化をすることも可能です。

オフィス

オフィス内に独立したコールセンターがない場合、例えば会社の受付業務でも、オフィスの電話環境を活用して、自動応答や通話録音などの高度な機能を導入し、運用を効率化できます。

アウトバウンド(発信)

コールセンター・営業代行側から顧客にアクションを起こす「アウトバウンド業務」がテレアポで、見込みまたは既存顧客にアプローチする業務を指します。「商品・サービスの提案」「顧客アンケートの依頼」「既存顧客へのフォローアップ」などを行います。テレマーケティングなども同様です。さらに、アウトバウンドコールは大きく分けると、一般的に以下の2種類に分けられます。

  • BDR(ビジネスディベロップメントリプレゼンティブ)
  • SDR(セールスディベロップメントリプレゼンティブ)

BDR(ビジネスディベロップメントリプレゼンティブ)

新規顧客獲得を目指す営業活動を担当し、白地営業とも呼ばれます。白地リスト(電話帳データ、Web、外部リスト、SNS)を作成してテレアポなどを行います。

関連記事:電話営業における営業リストとは?作成のコツとおすすめCTI

SDR(セールスディベロップメントリプレゼンティブ)

顧客の反応に基づき、展示会やウェブサイトなどで情報提供し、興味を示した顧客に対してフォローアップを行います。

BDRはプロアクティブなアクティビティが求められ、SDRは既に関心を持った顧客に対するリード育成が主なミッションです。

関連記事:アウトバウンドコールとは?メリットや成功させるコツを紹介

CTI導入におけるメリット

CTIを導入するメリットについて、検討していきますが以下の2つの切り口でそれぞれメリットを解説していきます。

  • インバウンド型CTIのメリット
  • アウトバウンド型CTIのメリット

インバウンド型CTIのメリット

まずはインバウンド型CTIのメリットを解説していきます。メリットは主に4点あります。

  • 業務効率化
  • 顧客満足度の向上
  • データを活用した社内研修や教育
  • テレワークがしやすくなる

業務効率化

インバウンド型コールシステム(CTI)は着信コールの効率的な処理を可能にし、自動応答やスキルベースのルーティングによって適切な担当者に通話をつなげます。これにより、問い合わせやサポートに応じて素早く対応でき、業務の効率向上が期待されます。

顧客満足度の向上

コールシステム(CTI)は顧客情報の即時取得や過去のコミュニケーション履歴の参照が可能です。これにより、顧客はよりパーソナライズされたサービスを期待でき、迅速で正確な対応が顧客満足度向上に繋がります。

データを活用した社内研修や教育

コールシステム(CTI)は通話内容やコミュニケーションデータを記録・分析できるため、これらの情報を活用した社内研修や教育が可能です。録音された通話データを用いて、スキル向上やトレーニングの効果測定が行え、オペレーターのスキル向上に寄与します。

テレワークがしやすくなる

インバウンド型CTIはクラウドベースのソリューションが一般的であり、従業員が遠隔地からでもアクセス可能です。これにより、柔軟な働き方やテレワークが容易になり、業務の柔軟性が向上します。

アウトバウンド型CTIのメリット

次にアウトバウンド型CTIのメリットについて解説します。主なメリットは下記3点です。

  • 業務効率化
  • データを活用した社内研修や教育
  • テレワークがしやすくなる

業務効率化

プレディクティブコールなどを搭載したコールシステム(CTI)は大量のコールを迅速に処理し、アポイントメントの効率的な獲得が可能です。

データを活用した社内研修や教育

通話内容やコミュニケーションデータを記録・分析できるコールシステム(CTI)を活用し、営業トークを磨いたり、社内研修や教育が可能です。

テレワークがしやすくなる

アウトバウンド型コールシステム(CTI)もクラウドベースのソリューションが一般的であり、従業員が遠隔地からでも利用できます。これにより、営業担当者は柔軟に働くことができ、テレワークが容易になります。

関連記事:CTIとは?利用できる機能やシステム導入で実現できることを解説
関連記事:CTIはアプリでも利用できる?スマートフォンで利用できるおすすめシステムを紹介

CTI導入におけるデメリット

CTI導入には多くのメリットがあることがご理解いただけたかと思います。一方で、CTI導入にデメリットはあるのでしょうか。ケースバイケースですが、CTI導入には2つのデメリットが考えられます。

  • 成果に対して初期費用/月額費用などのコストが高くなる場合がある
  • システムの操作に慣れるまでに時間を要する場合がある

成果に対して初期費用/月額費用などのコストが高くなる場合がある

CTIシステムの導入には、初期費用や月額費用がかかります。具体的には、システムの導入に必要なハードウェアやソフトウェアの購入費用、インストールや設定にかかる人件費、さらにシステムの維持管理やサポートにかかる月額費用などが発生します。

料金設定はシステムによって様々であるため、初期費用や月額費用を比較し費用対効果の高いシステムを選ぶと良いです。クラウドベースのCTIシステムは、比較的初期費用が低く、スケーラブルであるため、導入しやすいといえます。

関連記事:CTIシステムの料金・費用・相場はどのくらい?

システムの操作に慣れるまでに時間を要する場合がある

CTIシステムは高度な機能を持つため、その操作に慣れるまでに時間がかかることがあります。新しいシステムを導入する際には、従業員に対するトレーニングが必要となり、これが業務の効率に一時的なネガティブな影響を与えることがあります。

そのため、直感的で使いやすいインターフェースを持つシステムを選ぶことで、従業員のトレーニング時間を短縮できます。デモやトライアル期間を利用して、実際に操作感を確認すると良いかもしれません。

CTI導入による2つの成功事例

CTI導入によって成果を上げることのできた事例を2つ紹介します。

  • 株式会社ドアーズ
  • USEN-NEXT Design 株式会社/USEN Business Design 株式会社

株式会社ドアーズ

1点目の事例は、「生産性1.5倍、管理業務約8割削減を達成」した株式会社ドアーズの事例です。外壁塗装の一括見積もりサービスを運営するドアーズでは、全国3,700社を超える加盟店とのコールセンター業務が非効率であることに問題を抱えていました。

しかし、CTI(Comdesk Lead)の導入後、「生産性が1.5倍以上になり、管理業務の約8割削減を達成。デジタル化によって得られた効果は大きい」と評価されています(※1)情報の記録や共有の作業効率が向上し、自動集計機能により管理業務が削減されました。また、業務の数値化や音声ログ分析が進み、DX施策の推進にもつながっています。

※1 出典:https://comdesk.com/ja/case/case2.html

USEN-NEXT Design 株式会社/USEN Business Design 株式会社

2点目の事例は、「商談数1.7倍、4割のコストダウンを達成」したUSEN-NEXT Design 株式会社/USEN Business Design 株式会社の事例になります。

USEN-NEXT Design/USEN Business Designでは、在宅勤務の社員を増やす計画に伴い対応可能なサービスを探していました。約20社のサービスを比較した結果、CTI(Comdesk Lead)の導入を決定しています。

導入理由は、スタッフの行動管理機能が優れており、コストパフォーマンスも高かったためです。導入後、「商談数が1.7倍になり、コストを4割削減できました。Comdesk Leadは期待通りのサービスです」と評価されています(※2)。また、「グループ会社も含めてスムーズに在宅勤務へ移行できました」という声もあります。

※2 出典:https://comdesk.com/ja/case/case1.html

関連記事:【2024年7月最新】Comdesk CTIツール|口コミ・評判と料金・特徴を解説

CTI利用が進む業種

CTI利用が進む業種は数多くあります。主な具体例を5つ挙げます。

  • 専門性の高いコールセンター・コンタクトセンター、事業会社
  • 通販業界
  • 人材業界
  • 不動産業界
  • 営業代行・コールセンター(コンタクトセンター)

専門性の高いコールセンター・コンタクトセンター、事業会社

専門性の高いコールセンターのオペレーターになると、専門知識の習得、資格を有するケースもあり、難しい内容をわかりやすく伝える技術が必要です。能力に応じて報酬が上がることもあるので、熟練のオペレータのCTIで自動録音された通話ログからのトークスクリプト作成などが有効になります。また、顧客との取引実績などの通話記録により、言った言わないのトラブル防止にも活用できます。

関連記事:コールセンターのSV(スーパーバイザー)が削るべき業務と発揮すべき価値

通販業界

通販サイトのコールセンターの場合は、注文・返品などに関する質問や商品の詳しい説明を求める問い合わせが多く、難しいクレーム対応などが求められ、離職率も高い傾向にあります。CTIを活用した自動化対応などが近々の課題となっています。

人材業界

人材業界では、需要の急激な変動がありますが、CTIを活用することで柔軟にコールセンターのスタッフをスケーリングできます。また、Web面談などの場を確保しづらい求職者との面談では、基本的に電話が中心となります。この際、トークの改善が転換率の向上に大きく寄与します。スタッフ自身での行動分析やセルフコーチング目的で自動録音や音声解析機能が搭載されたCTIへの需要が高まっています。さらに、CTIのリスト管理機能とCRMの連携により、求職者の情報を一元管理することで、的確な応対が可能になります。

関連記事:【人材紹介業のテレアポ】アウトバウンドノウハウを紹介

不動産業界

サービスが高額かつ顧客の検討期間が長い不動産業界では、見込み客を定期的にフォローアップし、信頼関係を築くことで長期的な取引を促進することが主な目的です。例えば、投資用不動産営業の場合は、顧客の購入タイミングやトリガーが様々となるため、メール・電話による顧客フォローの結果を蓄積させていくことが高い見込み顧客を作る上で重要になってきます。

CTIが不動産営業に適している理由は、通話データや顧客情報の一元管理でリアルタイムな対応が可能で、通話録音やログ管理により過去の履歴を有効活用できることです。また、通話データの分析を通じて顧客のニーズや傾向を把握したり、リスクマネジメント・教育・研修への活用が可能な点にあります。

関連記事:電話DXで不動産業界の人手不足を解消!

営業代行・コールセンター(コンタクトセンター)

営業代行・コールセンター(コンタクトセンター)は今後5年もその需要が伸びると予測されています。BPOの需要向上に加え、インターネットやスマートフォンの普及、営業業務効率化、コスト削減など継続する人材不足(下記画像:画像出典:情報通信白書 平成29年版(総務省))がコールセンター・営業代行の市場規模が大きくなる理由として挙げられます。

経済産業省は、企業の営業活動がノンコア業務に圧迫されている課題に対し、BPOの導入によりコア業務以外を外部委託で社員の負担軽減を図り、DX推進と競争力向上を促進していることも需要が伸びている要因の一つです。


画像出典:情報通信白書 平成29年版(総務省)

CTIの提供形態

CTIの提供形態は2つあります。

  • クラウド型CTI
  • オンプレミス型CTI

クラウド型CTI

クラウド型CTIはハードウェアの購入が不要で初期費用を低減でき、短納期で新しいシステムを導入できます。ベンダーが構築し保有しているシステムをサービスとして提供するため、資産を保有せず、オンプレミス型のような定期的なシステムのリプレースや専門ベンダによる保守メンテナンス、自社によるシステムアップデートが不要です。

オンプレミス型CTI

自社の要望に従ってシステムをゼロから構築することが可能であり、必要な機能を完璧に実装できます。他のシステムとの連携や新しい機能の追加などの改修も、自社の裁量で進めることができます。しかしデメリットとして、サーバーの導入等が必要になるので初期費用はクラウド型よりも高くつきます。また、システム修正やメンテナンスにもコスト・時間がかかります。

CTIが持つ14の機能

CTIシステムには、受信・発信業務に必要な以下の14の基本機能があります。

  • 着信ポップアップ
  • Click to call
  • IVR
  • ACD
  • 着信転送
  • モニタリング・囁き
  • キューイング(待ち呼)
  • オートコール
  • プレディクティブコール
  • プログレッシブコール
  • リスト管理
  • 見込み管理
  • 通話録音
  • ソフトフォン

着信ポップアップ

顧客からの電話を受けると同時に、PC画面に顧客情報が表示される機能です。顧客の名前や過去の取引状況などが即座に把握でき、これによりパーソナライズされた対応が可能となります。

Click to call

顧客・架電対象リストから電話番号を選び、ワンクリックで発信ができます。電話番号の登録・入力に関する作業工数を軽減し、迅速かつ的確に架電できるようになります。

IVR

音声案内による自動応答機能により、適切なオペレーターへつなぐことができます。複数の分岐を設定することで、オペレーターが介入せずに自動音声だけで対応可能となり、オペレーターの稼動を低減させることができます。これは、電話の受付や取次業務に不可欠な機能です。

ACD

オペレーターのスキルレベルや稼働状況などを、事前に設定した規則に基づき、最適なオペレーターに自動的に着信を割り当てる機能です。これにより、着信を均等にオペレーターに分散させ、業務の均一化を図ります。また、発信者番号を基に、過去に対応したオペレーターに再度つなぐことも可能です。

着信転送

受信した電話を転送する機能。オペレーターが場所を問わず対応できるようになるため、リモートワーク・在宅勤務時の管理が容易になります。

モニタリング・囁き

モニタリング・囁き(ウィスパリング)機能は、オペレーターがお客様に対応する際の通話内容を管理者などの第三者が遠隔で聞きながら、必要に応じてオペレーターにアドバイスや指示を行える機能です。これにより、オペレーターの対応をリアルタイムで監視し、必要なサポートを提供できます。

キューイング(待ち呼)

お客様からの電話を順番に管理する仕組みであり、電話が込み合って繋がらない場合には待ち人数などをアナウンスして待機状況を伝えることができます。これにより、効率的かつ公平に顧客の応対を行うことが可能です。

オートコール

登録されたリストをもとに、顧客が電話を取るまで一件ごとに自動で音声発信します。電話がつながった際には、担当者が迅速に対応できるため、業務を効率化できます。

関連記事:オートコールシステム(自動架電装置)おすすめ8選!メリット・デメリットや選定ポイントを解説

プレディクティブコール

プレディクティブコールは、事前にリストアップされた顧客に同時に電話をかけ、受信時には対応可能なオペレーターに自動的に配分するシステムです。同時に複数の電話をかけることができるため、業務の効率向上が期待されます。特にB2C向けのテレアポに適しており、この機能に対する需要が高いです。

プレディクティブコールとオートコールはしばしば混同されますが、前者は一度に複数、後者は一つずつの電話を指します。プレディクティブコールには、一斉の電話発信だけでなく、コールセンター業務を支援する様々な機能があります。以下にその機能を簡潔にまとめてみました。

プレディクティブコールの主要機能

  • 通話分配機能:
    • 一斉に電話をかけた後、待機時間が長いオペレーターに優先的に接続する機能。オペレーターのステータスに基づいて自動的に割り当てられ、業務の均一化を促進します。
  • 発信禁止機能:
    • 特定の顧客をリストや一斉架電の対象外にする機能。過去の苦情がある顧客や拒否された顧客をリストから除外し、トラブルやイメージ損失を防ぎます。また、クレーマーの発信禁止リスト登録により、オペレーターの負担を軽減できます。
  • 絞り込み機能:
    • 顧客リストを「見込み/再アプローチ層」などに分類し、成約の可能性が高い層を優先的に電話できる機能。営業活動において確度の高いグループに焦点を当てることで、短時間で高い成果を得ることができます。成約率向上に寄与し、オペレーターのモチベーションにも影響します。

プレディクティブコールの導入メリット

プレディクティブコールの採用には数々の利点があります。まず第一に、電話業務が効率的に進み、オペレーターの負荷が軽減され、蓄積された情報が効果的に利用されます。これらの具体的なメリットについて詳しく見ていきましょう。

  • 架電作業の効率化:
    • プレディクティブコールは、架電業務をより効率的に行えるため、手動でのダイヤリングに比べて時間と集中力の節約が期待できます。これにより、オペレーターが電話番号を打ち込む手間やヒューマンエラーが減ります。
  • オペレーターの負担軽減:
    • システム化された架電作業により、オペレーターの負担が軽減され、顧客とのコミュニケーションにより集中できるようになります。絞り込み機能を使用して成約可能性の高い顧客に優先的に架電することで、成約率や担当者のモチベーションアップに繋がります。
  • 発信情報の蓄積:
    • システム化されたデータ蓄積により、通話データの分析が可能となります。顧客への最適な架電タイミングや成功した時間帯などの傾向を把握し、戦略的なアプローチができます。また、通話録音データは、クレーム対応や新人研修などにも活用できます。
  • オペレーターの業務調整:
    • プレディクティブコールの通話分配機能では、オペレーターごとの業務の負担を均一化できます。待機時間を基に通話を分配することで、公平かつ均等に業務を振り分けられます。

注意が必要な導入デメリット

  • 許容量を超える電話がつながるリスク:
    • プレディクティブコールでは一斉に発信するため、オペレーターの収容可能な通話数を超えることがあります。これにより「放棄呼」が発生し、顧客が突然通話を続けられなくなり、企業のイメージ低下に繋がる可能性があります。
  • オペレーターのストレス要因になるリスク:
    • 通話が自動的に割り当てられることで、オペレーターの休息時間が削減される可能性があります。適切な発信倍率やシフトの組み方に気を配り、オペレーターの心理的負担が適切なレベルに保たれるようにする必要があります。

関連記事:プレディクティブコールとは?機能やメリットを解説!

関連記事:オートコールとプレディクティブコールの違いとは?それぞれのメリットや活用シーン、注意点を解説!

プログレッシブコール

プレディクティブコールとは異なり、プログレッシブコールは一度に発信できる上限数がオペレーター数と同じです。プレディクティブコールが待機中のオペレーター数よりも多くの架電が可能なのに対し、プログレッシブコールはオペレーター数以上の架電ができません。これにより、オペレーターが対応しきれない電話の接続がなくなります。

リスト管理

架電対象リストを組織内で共有・管理し、担当者に分担できる機能。架電を避けるべき連絡先は、発信禁止登録をしてリストから非表示にすれば、クレーム対策ができオペレーターの負担軽減に有用です。

見込み管理

見込みがあると判断した顧客のリストに、オペレーターが再びアプローチする日時を設定し通知する機能。アプローチをかけるべきタイミングをしらせてくれるため、フォロー漏れを防ぎます。

通話録音

通話内容を録音する機能。実際の会話内容を確認できるため、オペレーターの教育・フィードバックまたセルフ学習に活用できます。言った言わないなど、トラブル発生時の状況把握にも役立てられます。音声データからトークスクリプトを作成して、研修材料としても利用可能。

関連記事:通話録音はなぜ重要?おすすめサービス15選【通話録音搭載CTI・携帯キャリア提供・スマホアプリ・Web録】

ソフトフォン

業務用PCにソフトウェアを入れるだけで、電話の発着信を始められます。固定電話機の用意や、在宅ワークをするオペレーターが使用するスマホを用意しなくていいため、安価な導入コストでテレワーク環境を整備できます。

CTI選定時に注意すべき9つのポイント

CTIの利用パターンや機能についてご紹介してまいりましたが、ここでCTIを選ぶ際の確認ポイントを見てまいりましょう。ポイントは9つあります。

  • ネットワーク構成-050番号やIP電話と携帯番号(090/080)発信ができるCTIとの違い
  • 導入ステップ
  • 必要な機能
  • 顧客DB
  • AIの音声認識率
  • CTIの相場
  • 運用サポートは整っているか
  • セキュリティ対策
  • 社内関係者への説明と意見収集

ポイント1. ネットワーク構成-050番号やIP電話と携帯番号(090/080)発信ができるCTIとの違い

IP網経由で受発信するか、携帯回線で受発信か現在の構成だけでなく、自社のビジネスフェーズ、将来の展望などを踏まえて判断します。

経由工事通信品質通信費用種類特記
IP網
   0ABJ型    
インターネット回線が
すでにある場合不要
通信環境に
左右されやすい
従量課金市外局番(03や06)
+市内局番
+加入者番号で構成
総務省が定めた品質基準を満たした通信事業者のみ取得         
IP網
050型
インターネット回線が
すでにある場合不要
通信環境に
左右されやすい
050(IP電話)同士なら無料になることが多い          「050+通信事業者の
識別番号+加入者番号」
で構成される11桁の
IP電話番号
Zoom Phoneや
Dialpadなど
IP網
  番号不要型 
      
インターネット回線が
すでにある場合不要            
通信環境に
左右されやすい           
同じアプリ間であれば無料ネット回線を使用して
通話するため
インターネット電話          
LINE/Skype/Facebook
など、電話番号がなくても音声通話できるアプリ
携帯回線不要 常に良好     通話料固定  090/080などの携帯番号Comdesk Lead(コムデスク)など  
参考:令和3年版 情報通信白書|総務省 

良質な音源の確保はAIの音声認識率に一定の影響を与えます。サービス提供会社に音声認識率はどれほどか確認するのもポイントです。

Comdesk Leadは国内で唯一モバイル連動((株)Widsley 特許取得済 )で時間とコストを大幅に削減できるCTIです
●発信番号の自由切り替え
 携帯電番号、0ABJ、フリーダイヤルでの発信をボタン一つで切り替え可能です。
●全通話録音
 携帯電話、IP電話双方の通話を全て録音可能です。
 携帯電話で出先やご自宅から発信、着信した場合も録音がされます。

www.widsley.com

関連記事:IP電話は通話品質が悪い?原因や携帯回線との比較

ポイント2. 導入ステップ

複数コールセンターがある場合など、すべての拠点を同時に切り替えるか、順を追って切り替えるか検討します。アルバイトやインターン生などを在宅ワークで雇用する際は、リモートに強いタイプが必要になってくるので、自社の雇用形態や構想中のオペレーションによってフィットするタイプを検討します。

ポイント3. 必要な機能

必要な機能を受電、発信業務の観点から洗い出します。該当機能を実装するにはカスタマイズが発生するか確認します。また業務や業務プロセスの改善優先順位によっても異なりますし、現在と将来必要な機能も異なります。さらに提供会社によって、同じ機能名称でも仕様が異なりますので、注意しましょう。

受電・発信業務に必要な主な機能一覧

機能名受電
業務                                              
発信
業務                                           
詳細説明 
着信
ポップアップ                                                                                                          
受電時に顧客情報がPC画面に自動表示され、迅速な対応が可能。                                                                                                                                                                                              
Click to call顧客リストから電話番号をクリックするだけで発信できる。    
IVR自動音声案内による応答機能。適切なオペレーターや部門に電話を振り分ける。
ACDオペレーターのスキルや稼働状況に基づいて、着信を最適なオペレーターに自動振り分けする機能。
オートコール登録されたリストを基に自動で電話をかける機能。繋がった際にオペレーターが対応。
プレデクティブ 複数の顧客に同時に電話をかけ、受信した電話を待機中のオペレーターに割り振る。
プログレッシブコールオペレーター数に応じて自動で架電を行う機能。オペレーターの数と一致する発信を行う。
レポーティング通話履歴やオペレーターのパフォーマンスを集計・分析する機能。
モニタリングオペレーターの通話を管理者がリアルタイムで聞き、必要に応じて助言を提供する機能。
囁き管理者がオペレーターに対してこっそりと助言を行う機能。顧客には聞こえない。
キューイング(待ち呼)お客様からの電話を順番に管理し、待ち人数などをアナウンスする機能。
リスト管理通話・活動履歴を顧客情報と紐付けて管理する機能。
見込み管理見込みのある顧客に対するフォローアップの管理機能。再アプローチの日時を設定し、フォロー漏れを防ぐ。
通話録音全通話を自動録音する機能。トレーニングやクレーム対応に役立つ。
着信転送受信した電話を他のオペレーターや部門に転送する機能。リモートワークや在宅勤務時の対応が容易。
PCにインストールするだけで、電話機として利用できるソフトウェア。コストを削減。
ソフトフォン活動履歴・商談内容などを適切なオブジェクトにAPIで自動連携する機能。
◉必須 ○あると良い 注意:提供会社によって機能詳細は異なります。

CTIの基本とCTIでできることとできないことを十分理解した上で、提供会社のCTIの特徴が自社の課題を解決できるかを押さえましょう。

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ポイント4. 顧客DB

顧客情報のポップアップやCTIとの連携を実現するためには、顧客リスト管理機能が組み込まれたCTIやCRM/SFAとの連携が不可欠です。システムを組み合わせる場合、コストと簡便さを検証してスムーズな連携を確認します。

ポイント5. AIの音声認識率

音声認識は、通話内容のテキスト化に活用され、主にコンタクトセンターやサポートセンターで利用されています。特にコンタクトセンターでは業務効率化や人手不足の解消が期待され、普及が進んでおりますが、AIエンジンは一般用語や固有名詞が事前に定義されていても、言語をはじめ、業界用語や特有の言い回しは十分な機械学習が必要になりますまた、良質な音源の確保も重要なポイントとなります

リモートワークが進む昨今様々な通信環境を見据えた対策をどのように施しているか、また実用性を確保できるレベルの認識率を保有しているかを確認しましょう。

S&Iで実施した認識率の測定結果

音声データに雑音は入っていない?
マイクや周りの雑音なども見過ごせない原因
まずは、当社が実施したコンタクトセンターのオペレーターとお客さまそれぞれの音声認識率の結果をご紹介します。オペレーターはマイクが口元にあるヘッドセットを使っているため、音声データに他人の声やノイズが入りにくくクリアなため、認識率は90%ありました。一方で、お客さま側は、通信環境や電話している場所によっては雑音が入りやすいため、認識率は74%と、オペレーターに比べて低い結果になりました。

ポイント6. CTIの相場

導入の際にネックとなるのが費用です。CTIはシステムの種類によって相場が異なるため、導入前に把握しておきましょう。

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ポイント7. 運用サポートは整っているか

CTIシステム導入後のサポート体制は重要であり、運営会社によってサービス内容が異なるため確認が必要となります。また問い合わせやトラブルに対する対応方法も異なり、起動や連携のトラブル時に十分なサポートが受けられるかどうかは導入前のリサーチが不可欠です。
CTIシステムの導入は終わりではなく、コールセンター運営に関する疑問や問い合わせにも素早く対応できる提供会社を選ぶことが大切です。

ポイント8. セキュリティ対策

クラウド型CTIシステムを利用する場合、顧客の個人情報などの管理はシステムの運営会社が担当します。そのため、セキュリティ対策の確認が必要です。運営会社は一般的に万全なセキュリティ対策を講じていますが、クラウド型CTIシステムはインターネットを通しての利用や社外でのアクセスが可能であるため、情報流出のリスクは完全にないわけではありません。セキュリティ面を強化するためには、アクセス元IPアドレスによるアクセス制限や、複数回のログイン失敗でロックされる機能、アクセスログの保存などができるツールを選択することが重要です。

ポイント9. 社内関係者への説明と意見収集

CTIは比較的新しいサービスであり、利用してみて初めて良さがわかったというお客様もいらっしゃいます。そして何より大事なのは実際にシステムを利用する電話営業、オペレーター、管理者といった現場の方々です。彼らが日々のお客様対応、意思決定に必要な報告をされるメインキャストとなります。これからますます人材不足が加速するのが日本においては、業務工数の削減だけでなく働きやすさ・モチベーションを保てる職場、教育環境の確保が非常に重要になってきます。新しいシステムを導入の際は、彼らの意見を取り入れることは経営者の責任でもあり、導入効果メリットを最大化する上で不可欠です。

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コールシステム(CTI)Comdesk Leadの特徴

コールシステム(CTI)Comdesk Leadの特徴を紹介します。主な特徴は4つあります。

  • 携帯回線連動で特許を取得
  • 行動量の最大化
  • 行録音・文字起こし・音声解析でトークスキルの向上
  • レポート機能で定量評価/分析が可能

携帯回線連動で特許を取得

 国内通話かけ放題でお使いいただけるため、通話料も大幅に圧縮できます。
 他コールシステムではあり得ない「携帯番号発信」も選択可能です。​​​

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行動量の最大化

 1クリックで電話発信が可能。
 オートコール機能も搭載しており、架電数が2倍以上に向上します。

録音・文字起こし・音声解析でトークスキルの向上

全通話自動録音で会話内容の振り返りができ、メンバーのスキルアップが可能です。
新人メンバーが入ってきた際の研修にも活用できます。

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レポート機能で定量評価/分析が可能

誰がどれくらい成果を出しているのか、を定量的に分析可能です。
アポイント数だけでなく、担当接続率や受付ブロック率なども細かく確認できます。

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まとめ

電話を主な業務とする業種や業界では、CTIが比較的広く普及してきたように見えます。一方で、多くの業種や業界の営業活動では、架電業務が非常に重要な役割を果たしており、その効率化やコミュニケーションログの完全な取得が不十分であることが多くあります。その結果、業績を上げるための再現性が欠けており、売上構成が健全ではない状況が見受けられます。

CTIは電話応対業務を効率的に行い、顧客満足度の向上や新規顧客の獲得など様々な目的で活用されています。適切なCTIを導入することで業務の効率化が図れ、顧客満足度や従業員満足度の高い電話営業やコールセンター運営が可能となります。

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この記事を書いた著者 林楽騏

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