ズバリ、2025年、不動産市場は「勝負の年」になります。サラリーマン投資家、富裕層、海外投資家と多くのプレイヤーが市場に参入し、価格は高止まりしながらも売買は活発化する見込みです。そんな中、テレアポ営業の役割はこれまで以上に重要になっています。どうすれば、顧客の心をつかみ、商談を確実に進めることができるのでしょうか? この記事では、具体的な物件タイプや顧客セグメント別の戦略を深掘りしていきます。
目次
目次
- 市場動向
- テレアポで狙うべき物件タイプ
- 顧客セグメントごとのアプローチ方法
- 金利動向を踏まえたクロージングのポイント
- 市場心理に応える
- 売り時・買い時をどう伝えるか
市場動向
2025年に向けて、マンション市場は引き続き上昇を続け、特に区分マンションや一棟マンションにおいて価格上昇が見込まれています。
2025年の日本の不動産市場は、地域によって異なる動向が予想されています。以下に、活況が期待される主な地域とその要因をまとめました。
1. 首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)
首都圏では、都心部の不動産価格が高騰し、一般的な収入の世帯には手が届きにくい水準に達しています。そのため、需要は東京都下や神奈川、埼玉、千葉などの周辺地域にも広がっており、これらのエリアでの取引が活発化しています。
2. 大阪府
大阪では、2025年に開催される「大阪・関西万博」の影響が注目されています。万博開催に伴う再開発やインフラ整備が進行中であり、これらの要素が不動産市場の活性化に寄与すると期待されています。
3. 福岡県
福岡市を中心とした福岡県では、人口流入や再開発が進んでおり、不動産価値が安定または上昇すると予想されています。特に、再開発エリアや外国人需要のあるエリアでは、不動産価格が堅調に推移する可能性があります。
4. 観光地(北海道ニセコ、京都など)
観光地として人気の高い地域では、外国人投資家の影響で不動産需要が引き続き期待されています。特に、北海道のニセコや京都などは海外からの注目が高まっており、これらの地域での不動産取引が活発になる可能性があります。
中和サービス
ここからは首都圏の状況をベースに書いていきます。
収益不動産の価格動向は物件タイプによって異なりますが、最も大きな動きを見せているのは区分マンションです。過去10年間、特に居住用の区分マンションが急激に上昇し、その影響で投資用区分マンションの価格も40%以上上昇しました。
これらのマンションは主にワンルームタイプで、サラリーマン投資家や富裕層をターゲットにした多様な購買層に支えられています。円安傾向を受けて、海外からの需要も高まり、特に台湾やシンガポールからの投資家が、日本の不動産市場に注目しています。
一方で、利回りは首都圏や関西圏で6%台、東海圏で9%台まで低下しており、この点は投資家にとって懸念材料ではあります。それでも、海外市場と比較すると、依然として高利回りが魅力となり、日本の不動産市場への投資が続いている状況です。
テレアポで狙うべき物件タイプ
2025年は「売れる物件」と「売りやすい物件」を的確に把握することが、営業成績を左右します。
区分マンション
2024年第3四半期において、区分マンション、特にワンルームの価格は右肩上がりから一時的な踊り場を迎えています。しかし、サラリーマン投資家や富裕層の支持は依然として根強く、今後も価格は上昇基調を維持する見込みと、多くの有識者は予想しています。
初心者にとって、区分マンション投資の魅力は「手軽さ」と「安定した副収入」です。比較的少額の初期費用で始められる点は、不動産投資へのハードルを下げ、賃貸需要が高い都市部では安定収入を期待できます。このため、特に副業や資産運用を考える個人にとって魅力的な選択肢と言えるでしょう。
一方で、海外投資家に対しては日本市場の高い利回りが強力な訴求ポイントとなります。為替の影響も考慮すれば、ワンルームマンションへの投資妙味がさらに増すタイミングもあります。これを的確に伝えることで、海外からの投資需要をさらに引き出せる可能性があります。
現状、価格が横ばいになりつつあることから、一部の消費者には「いつ値下がりするのか」という不安が生じるかもしれません。しかし、国内外の需要が堅調であり、現状の利回り水準が維持されている限り、価格が下落に転じる可能性は低いと考えられます。これまでの市場動向から見ても、世界的な金融ショックなど重大な外部要因がない限り、高値安定が続く可能性が高いでしょう。
消費者が抱く値下がりリスクへの不安に対しては、市場の長期的な安定性や国内外の需要の強さをデータで示すことが有効です。日本の不動産市場の信頼性や、これまでの実績を裏付ける説明を行うことで、初心者や海外投資家の安心感を高めることができます。
区分マンション投資は、初心者にとっても海外投資家にとっても魅力的な選択肢であり、今後もその価値が注目され続けるでしょう。
一棟マンション
一棟マンションは高額物件であるため、投資初心者よりもベテラン投資家や富裕層をターゲットにした戦略が効果的と言われています。そのため、資産形成や相続税対策といったテーマを前面に押し出し、投資家の関心に直接訴求することが重要となります。
一棟マンション投資の最大の魅力は、そのスケールメリットです。単独で建物全体を所有することで、賃貸運営における自由度が増し、個々の部屋ごとの管理が必要な区分所有よりも効率的な運営が可能です。また、複数の賃貸ユニットを所有することで、空室リスクを分散しやすくなるという利点もあります。
特に富裕層に向けては、相続税対策としてのメリットを具体的に示すことが有効です。一棟マンションを所有することで、評価額を抑えながら資産を次世代に引き継ぐ仕組みを構築できる点を強調すれば、関心を引きやすくなります。また、投資家に対しては、購入後のキャッシュフローシミュレーションを提示し、初期投資額に対してどの程度のリターンが見込めるのかを視覚的かつ具体的に示すことで、安心感と説得力を高めることができます。
さらに、長期的なリターンを重視した訴求も重要です。一棟マンションは短期的な値上がり益を狙う投資というより、安定した家賃収入を得ながら資産価値を維持・成長させる中長期的な投資対象です。そのため、地域の人口動態や賃貸需要の見通し、建物の耐久性やリノベーションの可能性など、長期的にプラス要素となる情報を具体的に提供することが求められます。
一棟マンション投資の魅力を最大限に伝えるには、数字を活用した具体的な説明と投資家に寄り添った提案が鍵となります。経験豊富な投資家であればあるほど、現実的かつ論理的な情報を求めるため、キャッシュフローや将来的な資産形成のモデルを詳細に示すことが成功への第一歩となるでしょう。
アパート
市場は、高利回りを重視する投資家にとって非常に魅力的な選択肢です。比較的手頃な価格帯で購入できる物件が多く、安定した賃料収入が期待できるため、初心者から経験豊富な投資家まで幅広い層に支持されています。また、融資を活用した投資がしやすい点も、アパート投資の大きな特徴です。
特に注目すべきは、その高い利回りです。アパートは区分マンションや一棟マンションに比べて購入価格が抑えられる傾向にあるため、賃料収入に対する投資利回りが相対的に高いのが魅力です。この点は、短期的な利益を重視する投資家だけでなく、長期的に安定収入を得たい投資家にとっても大きなメリットとなります。
投資家への訴求として有効なのは、収益シミュレーションを活用した提案です。具体的なキャッシュフローや返済計画を示すことで、「今すぐ始めるべき」という説得力を持たせることが可能です。さらに、購入後の運営にかかるコストやリスクについても透明性を持って説明することで、投資家に安心感を提供できます。
また、アパートはその特性上、地域の賃貸需要に大きく依存するため、物件選定の際には地域分析が非常に重要です。人口が増加している地域や大学、工業地帯の近くに立地するアパートは特に安定した需要が見込めます。こうした地域特性を踏まえた提案が、投資家にとっての信頼感を高めるポイントとなります。
さらに、融資を利用した投資においては、返済計画の柔軟性が重要です。アパート投資は物件価格が比較的低いため、金融機関からの融資審査が通りやすいケースが多く、初心者にとって参入しやすい環境が整っています。この点を強調することで、投資初心者に対してもアパート市場の魅力を伝えやすくなります。
アパート市場は、利回りの高さと投資の安定性を兼ね備えた投資対象として、今後も多くの投資家に注目されるでしょう。適切な情報提供とシミュレーションを通じて、投資家に「一歩踏み出す理由」を明確に示すことが、成功への鍵となります。
顧客セグメントごとのアプローチ戦略
顧客ニーズに応じた提案を行うことは、営業活動の効果を大きく高める重要なポイントです。特に不動産投資においては、顧客セグメントごとに求める要素やリスク許容度が異なるため、それぞれに合ったアプローチを取ることで、より効果的な営業が可能となります。以下に、代表的な顧客セグメント別の具体的なアプローチ方法を紹介します。
サラリーマン投資家
サラリーマン投資家は、投資初心者が多く、少額で始められる安全性の高い商品を好む傾向があります。このセグメントには区分マンションを提案するのが最適です。
区分マンションは、初期投資額が比較的低く抑えられるだけでなく、安定した副収入を得られるという魅力があります。「手軽に始められる資産形成」というメッセージを強調し、仕事を続けながら無理なく始められる点を伝えることで、投資の第一歩を踏み出す動機づけが可能です。
富裕層
富裕層の顧客は、資産運用や節税対策を重視しており、ある程度リスクを取る余裕があります。このセグメントには一棟マンションや高利回りのアパートを提案することが効果的です。
一棟マンションのスケールメリットや、複数の賃貸ユニットによる空室リスク分散といった要素を説明し、安定的な資産形成をアピールしましょう。また、相続税対策としてのメリットを具体的に提示することで、次世代への資産継承を考える富裕層に響く提案となります。さらに、日本の不動産市場の安定性や法制度の信頼性も強調することで、安心感を提供できます。
海外投資家
海外投資家には、日本特有の投資メリットを明確に伝えることが重要です。特に、円安を背景にした投資リターンの高さや、日本市場の高利回りと安定性を強調すると効果的です。
加えて、海外投資家が懸念する運営面の不安を解消するために、物件管理のサポート体制や税務処理、入居者対応の代行サービスなど、日本国内で安心して運用できる環境を具体的に説明しましょう。こうした付加価値を提示することで、長期的な信頼を築くことができます。
金利動向を踏まえたクロージング戦略
現在の低金利環境を最大限活用し、顧客に「今が買い時」であることを納得してもらうためには、金利上昇の可能性を踏まえた効果的な提案と説得が重要です。特にテレアポ営業では、具体的な数値やシミュレーションを活用し、購入の決断を後押しするクロージングが鍵となります。以下に、効果的なアプローチのポイントを整理しました。
1. 低金利の今がチャンスであることを強調
現在の金利が歴史的な低水準にある一方で、将来的な金利上昇が予想される中、「今すぐ行動する必要性」を明確に伝えることが重要です。
例えば、「金利が1%上昇した場合、月々の返済額がどれほど増えるか」を簡潔に説明し、早めの購入決断がいかに得策であるかを示します。「今動けば、低金利の恩恵を最大限受けられます」というメッセージは、顧客の心を動かす有力な要素となります。
2. 収支シミュレーションを活用した具体性の提供
金利上昇後の返済シミュレーションを提示することで、購入を遅らせた場合のリスクを視覚的に訴えることができます。
たとえば、現在の金利水準での返済計画と、将来的に予想される金利上昇を加味した返済計画を比較し、「どれほどのコスト差が生じるか」を具体的に示します。このアプローチにより、顧客は「今の決断が将来の安心につながる」ということを直感的に理解できます。
3. 現在の融資条件の柔軟性をアピール
金融機関が提供する融資条件が現在「好条件」であることを伝えることも効果的です。特に、自己資金が少ない顧客や、初めて融資を利用する顧客に対して、「現在の低金利環境だからこそ実現できる融資プラン」を説明することで、安心感を与えられます。
さらに、「金利上昇後は融資条件が厳しくなる可能性がある」という点も補足し、今の好機を逃さないよう促します。
テレアポ営業でのクロージング事例
具体的なクロージングの例として、以下のようなトークを活用できます。
- 「現在の金利は、長期的に見ても非常に魅力的な水準です。この状況がいつまで続くかはわかりませんので、ぜひ一度ご検討いただければと思います。」
- 「もし金利が1%上がった場合、毎月の返済額がどれくらい増えるかシミュレーションしてみました。今決断されることで、将来のご負担を軽減する可能性があります。」
- 「現在の融資条件は比較的柔軟で、お客様のご希望に沿ったプランもご提案できそうです。ただ、条件が変わる場合もございますので、タイミングを見て一緒に進めていければと思います。」
- 「人口減少が不動産相場にネガティブな影響を与えるのではと懸念される方もいらっしゃいますが、人口の流動性が比較的高い地域では、相場の上昇が期待できるケースもあります。」
市場心理に応える
投資家の不安に応え、安心感を提供することが重要です。市場の不確実性を理解し、信頼を築くために以下の点に留意しましょう。
- 低金利環境の持続
日本の中央銀行が低金利政策を維持している限り、住宅ローンの金利が低い水準で推移し、不動産市場への需要を支える可能性があります。金利が長期にわたり低水準で維持されることで、借入コストが低く保たれ、不動産投資は引き続き魅力的な選択肢となり、価格の下落を防ぐ要因となります。 - 外国人投資家の需要
円安の影響により、外国人投資家の日本不動産市場への関心が高まります。特に台湾やシンガポールからの投資家が注目し、日本の高利回りの物件に対する需要が価格を支える要因となります。
売り時・買い時をどう伝えるか
市場の動向を踏まえ、売り時と買い時をしっかりと伝えることが重要です。顧客には、タイミングを見極めて賢い投資判断を促すためのアプローチが求められます。
- 買い時の強調
低金利環境を最大限に活用し、金利上昇前に購入を決断するメリットを伝えます。収益シミュレーションを通じて、現状の金利で得られるリターンをアピールしましょう。 - 売り時のタイミング
市場が活発化している中で、売却タイミングを見極め、価格がピークに達する前に売却を進めることが有効です。特に今後の市場動向を見極めるためのアドバイスを行い、顧客にとって有利なタイミングでの決断を促します。
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Comdesk Leadを活用することで、テレアポ営業の効率と成果を大幅に向上させることが可能です。
リスト作成
「リストを30秒でインポート・Click to Call 」。従来のエクセルやスプレッドシートのリストを確認しながら手作業で入力からの脱却で架電業務の生産性を大幅に向上します。
発信効率を最大化する3つの特徴
オペレーターはトークに集中するだけ。「Click to Call」「090/080発信」「かけ放題」の3つの機能が連携して発信効率を最大化。接続率を最大20%向上させると同時に、コスト削減も最大80%を実現します。
再現性のある仕組みの構築
電話口での効率的かつ均一な情報収集により、次回のアクションに反映させ、最適なタイミングでアプローチを設計することが可能になります。
エリア別のリスト管理
リストを地域や物件ごとに整理することで、ターゲットを絞り込んだアプローチが可能になり、よりパーソナライズされた提案ができます。例えば、特定の地域で需要の高い物件タイプや価格帯に焦点を当てて、適切なタイミングでアプローチすることができます。この方法により、効率的な営業活動が行えるだけでなく、顧客の関心を引きやすくなります。
この戦略を進めるためには、地域ごとの市場動向をしっかり把握し、CTIシステムで情報を管理しながら、リアルタイムでの更新や分析を活用することも重要です。
架電タイミングの動向把握
通話結果を、ユーザーやユニット単位で分析・最適な架電タイミングを明確化することで効率的なアプローチを実現します。
まとめ
不動産市場は依然として安定した成長を見せており、投資家にはさまざまな選択肢があります。金利上昇が予想される中で、今が投資のチャンスであることを伝え、購入を後押しすることが求められます。
市場動向を理解し、顧客のニーズに合った提案を行うことで、効果的な営業活動が可能です。
また、買い時・売り時を適切にアドバイスし、投資家の信頼を築きましょう。
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