
不動産営業(電話営業)特有の業務とテレアポの難しさ

投資用物件・高額取引であるがゆえの顧客の慎重さ
投資用不動産や高額な物件は、生活必需品のような衝動的な購入が起こりにくく、顧客は資金計画やリスクを慎重に検討したうえで判断します。電話口での説明がどれだけ丁寧でも、初回の架電だけで契約まで進むケースは少なく、信頼を積み上げる前提でアプローチを設計する必要があります。
断られやすさと担当者ごとのトーク品質のばらつき
テレアポは本来、断られる前提で件数をこなす業務です。脱エクセルでテレアポ業務を効率化!アウトバウンド型CTI比較早見表で解説しているような発信の仕組み化は、件数を確保するための前提になりますが、件数を増やすだけではアポイント獲得率は改善しません。担当者ごとにオープニングやヒアリングの質が異なると、同じリストにかけても成果に差が出てしまいます。件数をこなしつつアポイント獲得率を上げるには、販売と仕入れという目的ごとにアプローチの前提を変え、担当者の話し方を一定の水準に揃える工夫が欠かせません。
不動産営業でテレアポをする目的
投資用不動産を販売する場合
投資用不動産の販売では、反響対応(問い合わせをもらった見込み客への架電)と、新規の見込み客への提案の両方が発生します。価格や利回りといった条件面の説明だけでなく、顧客が物件のどこに不安を感じているかを引き出し、資料送付や面談につなげる段階的なアプローチが必要です。一度の架電で成約に至ることは少ないため、不動産営業の追客のコツで解説しているような、初回架電後の追客を前提にした設計が欠かせません。
物件を仕入れる場合
物件の仕入れを目的にしたテレアポは、土地の所有者や相続で物件を引き継いだ方への架電が中心になり、売却を検討していない相手に連絡することも珍しくありません。即座に売却の意思を引き出すのではなく、将来の相談先として関係を築くことが目的になる場面が多く、不動産営業の追客とは?方法・注意点・便利ツールをご紹介で触れているような、時間をかけた追客の仕組みが成果につながります。
不動産営業のテレアポ(電話営業)で使えるテクニック9選

架電は時系列で見ると、オープニング・ヒアリング・提案・クロージング・フォローアップの5つの場面に分かれ、次の9つのテクニックはそれぞれどこかの場面に対応します。
1. 興味を引くオープニング
第一声で用件が伝わらないと、相手はすぐに電話を切る判断をします。「物件の件で」とだけ伝えるのではなく、相手にとっての関心事(所有物件の条件、投資であれば利回りの目安など)に触れ、続きを聞く理由を数秒で示すことが重要です。
2. メリットよりもデメリットを中心に説明する
好条件ばかりを並べると、かえって警戒心を強める相手もいます。リスクや手間など不利な情報も先に伝えたうえでメリットを説明すると、話の信頼度が上がり、その後の質問にも応じてもらいやすくなります。
3. 相手の課題点を引き出す
一方的な提案ではなく、相手が今の物件や投資に対してどんな不安や不満を持っているかを質問で引き出します。課題が具体的になるほど、次に提示する提案が相手にとって意味のあるものになります。
4. 付加価値を提供する
物件情報そのものだけでなく、エリアの相場動向や将来の売却のしやすさなど、相手が自分では調べにくい情報を添えることで、電話を受ける価値を感じてもらいやすくなります。
5. クロージングを意識する
説明を重ねるだけで終わらせず、次のアクション(資料送付・面談の日程調整)につなげる一言を忘れずに入れます。現状のリード数でアポ獲得数を増やす方法で触れているように、架電の最後に次の約束を取り付けられるかどうかがアポイント獲得数を左右します。
6. ミラーリングを上手に利用
相手の話す速度やトーンに合わせることで、警戒心を和らげやすくなります。成約率がアップする電話営業の「話し方」で解説しているように、声の調子を相手に寄せる工夫は、不動産のような高額商材のテレアポでも効果的です。
担当者の実践度を録音と数値で振り返る仕組み
ここまでのクロージングやミラーリングは、実践できているかどうかが担当者本人の自己評価や、上司がたまたま同席したときの印象だけで判断されがちで、トーク品質のばらつきが埋もれたまま残りやすいという課題があります。Comdesk Leadの音声解析(総合スコア・話者タイプ4分類・改善アクション自動生成)を使うと、通話ごとにクロージングのタイミングや話す速度といった実践度を、録音と数値の両方で振り返ることができます。モニタリング、ささやき(ウィスパリング)の機能を使えば、SV(スーパーバイザー)が全通話に同席しなくても、必要な場面で的確なタイミングの指導ができ、新人とベテランのトーク品質の差も数値で把握しやすくなります。
7. 具体的な数値を利用する
「築年数」「利回り」「想定家賃」など、具体的な数字を交えて説明すると、相手は話の内容を数値感覚で理解しやすくなり、記憶にも残りやすくなります。あいまいな説明よりも商談化しやすい傾向があります。
8. スケジュールを提案する
「来週どこかで」のような曖昧な提案ではなく、「来週の火曜か水曜の午後」のように具体的な候補日を提示すると、相手が予定を検討しやすくなり、日程調整が進みやすくなります。
9. フォローアップの重要性を認識する
一度の架電で断られても、時期を変えて連絡すれば状況が変わっている場合があります。不動産テレアポのトークスクリプト作成術で触れているように、フォローアップのタイミングやトークをあらかじめ型にしておくと、担当者が変わっても同じ質で追客を続けやすくなります。
避けたい嫌われる不動産営業のテレアポ9つの特徴

1. 電話の時間帯を考えない
相手の生活時間帯を考えずに架電すると、内容を聞く前に不快感を与えます。平日の日中や早朝・深夜を避けるなど、一般的なマナーを踏まえたタイミングを意識する必要があります。
2. 最低限のビジネスマナーがない
名乗りや要件の説明が不十分なまま話を進めると、警戒心を強めるだけで信頼を得られません。簡潔でも、誰が何の用件で架電しているかを最初に明確に伝えることが前提になります。
3. 着地点の無いトークを続ける
話の目的がはっきりしないまま情報を並べ続けると、相手は何のための電話か分からず離脱します。クロージング(テクニック5)を意識し、通話ごとに次のアクションへつなげる必要があります。
4. 執拗な切り返しを行う
断りの返答に対して強引に反論を重ねると、相手の不快感を強め、以降の連絡も受けてもらえなくなります。断られた理由を一度受け止めたうえで、次の提案につなげる姿勢が求められます。
5. 約束を守らない
「資料を送ります」「あらためて連絡します」といった約束を果たさないと、次に電話をかけても信頼されません。小さな約束でも確実に実行することが、継続的な関係構築の前提になります。
6. 適切なタイミングでフォローができない
連絡すべき時期を逃すと、他社に先を越されたり、関心そのものが薄れたりします。フォローアップ(テクニック9)のタイミングを逃さない仕組みが必要です。
7. 前回話したことを忘れてしまう
以前の架電で聞いた内容を踏まえずに同じ質問を繰り返すと、相手に「管理されていない」という印象を与えます。通話の記録を次の架電に生かせるかどうかが信頼に直結します。
8. 誠実さの欠如
デメリットを隠したまま契約を急がせるような進め方は、高額な取引ほど強い不信感を招きます。テクニック2で触れたとおり、不利な情報も含めて誠実に伝える姿勢が前提になります。
9. プライバシーの侵害
架電の時間帯や頻度、個人情報の扱いに配慮を欠くと、クレームにつながるだけでなく、不動産業界全体への不信感にもつながりかねません。相手の都合を優先した連絡を徹底する必要があります。
実際、不動産情報サイト「IESHIL(イエシル)」が実施した顧客アンケート(調査対象:不動産売買経験のあるイエシル会員281名、調査期間:2023年12月25日〜2024年1月9日)でも、営業担当者の対応で嫌な思いをした点として「しつこい連絡」(約20%)、「態度の悪さ」(約14%)、「担当者の知識・経験不足」(約10%)、「利益重視の強引なセールス」(約8%)、「対応スピードの遅さ」(約6%)が挙げられており、ここまでの9つの特徴と重なる部分が多く見られます。一方で、同調査で感心した点として挙げられたのは「丁寧で親身な対応」(約60%)、「信頼できる情報提供とプロとしての専門知識」(約18%)、「レスポンスの早さ」(約17%)で、「特にない」という回答は18.8%にとどまりました。嫌な思いをした点の裏返しとなる誠実さや対応の速さを積み重ねることが、信頼につながることがうかがえます。
不動産業界での導入事例

株式会社トムスエージェンシーの事例(課題→解決→効果)
BPO事業を主軸にSaaS・人材仲介・不動産仲介・M&Aを手がける株式会社トムスエージェンシーの事例では、求人広告サービスを買収した際、架電数に比例して通話料が高騰したことに加え、既存のシステムが発信専用だったため、機能面・コスト面の両方で改善が必要になっていました。
Comdesk Lead導入後は、携帯回線を利用して架電数を増やせる環境を整え、通話記録機能によってCRM的な活用もできるようになりました。架電リスト管理を自動化したことで、スタッフの人数を減らしても以前より成果を出せるようになり、架電内容の質が向上したことで顧客との関係構築もしやすくなったとされています(数値の記載はなく、いずれも定性的な変化です)。Comdesk Leadが不動産営業に選ばれる理由でも、不動産業界での導入が選ばれる背景を紹介しています。詳しい内容は株式会社トムスエージェンシーの導入事例で確認できます。
まとめ
不動産営業のテレアポは、高額な取引であるがゆえの顧客の慎重さと、担当者ごとのトーク品質のばらつきという2つの難しさを抱えています。販売と仕入れで目的の前提を整理したうえで、オープニングからフォローアップまでの9つのテクニックを実践し、嫌われる9つの特徴を避けることが成果につながります。株式会社トムスエージェンシーの事例のように、架電の質と量を仕組みで支える取り組みも、現場の負担を抑えながら成果を維持する手段のひとつです。導入についてまず相談したい場合は、お問い合せからも連絡できます。
不動産のテレアポ業務をComdesk Leadで仕組み化する
冒頭で触れた「断られやすさ」と「担当者ごとのトーク品質のばらつき」は、トークの工夫だけでなく、架電の記録や引き継ぎの仕組みでも対応できます。Comdesk Leadは携帯回線(070/080/090発信)に対応しており(特許取得済み)、個人の携帯電話でも070/080/090の番号で発信できるため、仕入れ先の地主・相続者や反響対応の顧客が折り返しに出てくれやすくなります。また、活動履歴自動生成(録音→要約→活動履歴)の機能により、架電のたびに手作業で記録していた対応履歴が自動化され、担当者が変わっても対応品質の引き継ぎがしやすくなります。
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CTIツール比較10選!おすすめシステムと選び方を解説では、Comdesk Lead以外のCTIも含めた比較と選び方を紹介しています。