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2024.12.03
営業・ノウハウ

人は利益にならない限り、わざわざ情報を出さない

情報は、現代ビジネスにおいて「価値そのもの」といえる重要な資産です。しかし、組織内外で人が自発的に情報を共有することは稀で、多くの場合、それが利益」や「メリット」に直結すると確信できるときにのみ情報が流通します。

ここで鍵となるのが、情報の流通を促進するために 「横串」 を通すことです。特に、近年では社用携帯のCRM連携を活用することで、従来クローズドだった領域をオープンにし、情報共有の基盤を強化する取り組みが注目されています。

「横串」を通す重要性

「横串」とは、組織の縦割り構造を超えて情報をつなげる役割です。これは、 Sales Operationサプライヤ統括 のような部門横断的な機能に加え、CRMのようなデジタルツールを組み合わせることで、さらにその効果を高めることができます。

たとえば、社用携帯とCRMを連携させることで、営業活動のすべてがリアルタイムでデータ化されます。従来、営業担当者の個人メモやクローズドなツール内にとどまっていた顧客接触履歴や商談情報が、全社でアクセス可能な状態になります。

こうした仕組みは以下のような「良循環」を生み出します:

  1. 情報が可視化される
    • 各担当者が持っていた断片的な情報が統合され、組織全体で活用可能に。
  2. 共有基盤が強化される
    • データの蓄積が進むほど、共有された情報の価値が高まり、さらなる情報共有を促進。
  3. 横断的な連携が加速する
    • 情報が活用されることで、部門間の連携がスムーズになり、業務効率や意思決定が改善。

「横串」をどこに入れるか=どこにBETするか

情報流通を促すために、「横串」をどこに入れるべきかを考える際には、特に 「情報流通」「情報活用」 の観点が重要です。社用携帯のCRM連携を前提にすると、以下のような領域にBETすることが有効です:

1. 地域の横断

地域ごとに営業活動や顧客ニーズは異なりますが、CRM連携によって地域を越えた成功事例や課題の共有が可能になります。これにより、新たな商機の発見や迅速な課題解決が実現します。また、地域特有のニーズに対応した柔軟な営業戦略を立てることも可能になります。

2. 事業セグメントの横断

異なる事業セグメント間での情報共有を促進すると、新たなクロスセルやアップセルの機会が生まれます。たとえば、不動産営業と人材営業の知見をCRMを介して共有すれば、それぞれの効率的なアプローチ方法が見えてきます。これにより、顧客に対する包括的な提案が可能となり、成約率の向上が期待されます。

3. サプライヤーとの連携強化

サプライチェーンにおいて、CRMを活用してサプライヤーとのやり取りや交渉履歴を一元管理することで、取引の透明性が向上し、全体最適化を図ることが可能です。さらに、サプライヤーとの関係強化により、調達プロセスの効率化やコスト削減も実現できます。

4. 販売と製造などの機能領域の横断

製造部門が持つ供給情報と営業部門が把握する顧客需要をCRMで連携することで、需要予測の精度向上や在庫最適化が可能になります。社用携帯を通じて現場からリアルタイムにデータが共有されるため、タイムラグが解消され、迅速な意思決定が可能となります。また、これにより顧客満足度の向上にも寄与します。

社用携帯のCRM連携がもたらす「オープン化」

従来、営業担当者や特定の部門内に閉じていた情報を、CRMと社用携帯の連携を通じてオープン化することには以下のようなメリットがあります:

  1. 即時性の向上
    • 社用携帯から入力された情報がリアルタイムでCRMに反映され、関係者全員が最新データを共有可能。これにより、情報の遅れによる機会損失を防止します。
  2. データドリブンな意思決定
    • クローズドな情報が解放されることで、データ分析に基づいた客観的な意思決定が可能に。これにより、営業活動の質が向上し、より的確なマーケティング戦略が立てられます。
  3. パーソナライズ対応の強化
    • CRMで一元管理された情報を活用することで、顧客一人ひとりに最適な提案が実現。個別のニーズに応じた対応が可能となり、顧客のロイヤルティ向上にもつながります。
  4. 情報の属人化解消
    • 個々の営業担当者の頭の中にあった情報がCRMに記録されるため、担当者変更時のリスクが軽減。これにより、組織全体での安定した顧客対応が可能となります。

「横串」の効果をさらに高めるには

CRM連携と社用携帯を活用した情報のオープン化は強力な武器ですが、その効果を最大化するためには、次のポイントも重要です:

  • 目的を明確にする
    情報を共有する理由を明確化し、組織全体で共有します。たとえば、「受注率向上」や「顧客満足度改善」など。目的が共有されていることで、各メンバーのモチベーションも高まります。
  • 共有文化の醸成
    情報を共有することでメリットが得られる仕組み(インセンティブなど)を設ける。情報共有を奨励する文化を育てることで、組織全体の連携が強化されます。
  • ツールの習熟度を高める
    社用携帯やCRMの使い方について従業員を教育し、スムーズな運用を支援する。ツールを効果的に活用できることが、情報の活用を最大化するための鍵です。
  • 定期的なレビューとフィードバック
    情報共有のプロセスを定期的に見直し、改善点をフィードバックすることで、常に最適な状態を維持します。

結論

人や組織は、情報を共有することによって得られる明確な利益が見えない限り、進んで情報を提供しません。この課題を解決するためには、 「横串」 を通して情報流通を促進し、さらに社用携帯とCRM連携を活用してクローズドな領域をオープン化することが重要です。情報のオープン化は、ただのデータの共有にとどまらず、組織全体の成長を支える基盤となります。

どこに 「横串」 を入れるか、つまりどの領域にBETするかは、地域、事業セグメント、サプライヤー、機能領域など、それぞれの組織に合った視点で検討する必要があります。結果として、情報のオープン化が進むことで、組織全体での良循環が生まれ、競争優位性を高めることができるのです。そして、情報を共有する文化を醸成することで、長期的に持続可能な成長を実現できるでしょう。

組織が持つすべての情報を最大限に活用し、各部門が一丸となって価値を創造する。そのための「横串」として、社用携帯とCRMの連携はこれからのビジネスにおいて欠かせないツールとなります。情報共有の壁を打ち破り、競争力を持った組織へと進化するために、今こそこの取り組みを始める時です。

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この記事を書いた著者 林楽騏

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