
はじめに
ChatGPTは、OpenAIが提供する対話型AIサービスです。なかでもGPT-4oは、2024年の公開時に文章・画像・音声を組み合わせて扱えるマルチモーダル性能で注目を集め、ビジネスでの活用例も数多く紹介されてきたモデルです。多くの入門記事が「初心者でも使いこなせる高機能なAI」としてGPT-4oを取り上げてきました。
ただし、ChatGPT-4oを取り巻く状況は公開当時から変わっています。OpenAIは2026年2月時点でChatGPT画面上でのGPT-4oの提供を終了しており、「今から使い始めたいが、まだ使えるのか」という疑問を持つ方も増えています。GPT-4oの名称を見聞きして関心を持った方にも、まずこの現状を知ったうえで、ChatGPTそのものの基礎知識や使い方、ビジネス・日常での活用例、安全に利用するための注意点を押さえていただくことが欠かせません。
GPTの概要
GPT(Generative Pre-trained Transformer)は、大量のテキストデータを学習し、人間が書くような自然な文章を生成できるAI技術です。質問に対する回答だけでなく、文章の要約・翻訳・アイデア出し・プログラムコードの作成など、学習したパターンをもとに幅広いタスクをこなせる点が特徴です。ChatGPTはこのGPT技術をもとにOpenAIが提供する対話型サービスで、Webブラウザやアプリから手軽に利用できます。
ビジネスでの活用事例については、ChatGPT-4oのビジネス活用事例をまとめた記事で国内外の導入例を紹介しています。
ChatGPT-4oの現状の提供状況(2026年)

OpenAIは2026年2月13日付で、ChatGPT画面上におけるGPT-4oをはじめとする複数モデル(GPT-4o、GPT-4.1、GPT-4.1 mini、o4-mini、GPT-5 Instant、GPT-5 Thinking)の提供を終了しました。OpenAI公式ヘルプによると、Business・Enterprise・Education向けのカスタムGPTでは一定期間延長して利用できる経過措置が取られていましたが、この延長提供も2026年4月3日をもって終了しています。現時点でChatGPTの画面を新規に開いても、GPT-4oを選択モデルとして指定することはできません。
一方で、API経由でのGPT-4oの利用は、ChatGPT画面上の提供終了後も継続して案内されています。開発者が自社システムやツールにAPIを組み込んで利用している場合は、今回の終了の影響を直接受けません。社内ツールやチャットボットにGPT-4oのAPIを組み込んで運用しているケースでは、引き続き同じ仕組みを使い続けられます。
2026年以降に新しくChatGPTを使い始める場合、OpenAIは新規利用者に対して最新モデルの利用を案内しています。具体的な後継モデルの名称やバージョンはOpenAIのアップデートに応じて変わるため、利用開始時にChatGPT画面の案内やOpenAI公式ヘルプで最新情報を確認することをおすすめします。
なお、アカウント作成や質問の仕方といった基本的な操作は、GPT-4o自体の提供が終了した後も、ChatGPTの現行モデルで共通する内容です。モデル名が変わっても、基礎知識や使い方そのものはそのまま役立ちます。
ChatGPT-4oの特徴
GPT-4oは、2024年の公開時点で以下の4点が主な特徴として挙げられていました。
- 高度な理解力: 文章だけでなく画像など複数の種類の情報を組み合わせて理解でき、一度の対話の中で異なる形式の情報を扱える
- 拡張されたデータセット: 従来モデルより新しく幅広いデータで学習しており、より広い話題に対応できる
- 迅速な応答: 質問に対する応答速度が従来モデルより速く、対話のテンポを保ちやすい
- カスタマイズ可能: 用途に応じてプロンプト(指示文)や応答のスタイルを調整できる
公開当時に示されたベンチマーク(性能評価)のスコアは次のとおりです。2024年公表時点の数値であり、OpenAIによるその後のモデル更新を反映した現在の性能序列を示すものではありません。あくまで公開当時にGPT-4oとGPT-4o miniの性能差を把握する参考情報として扱ってください。
| モデル | MMLU | GQA | DROP | MGSM | MATH | HumanEval | MMMU | MathVista |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| GPT-4o | 88.7% | 53.6% | 83.4% | 87.0% | 90.5% | 90.2% | 69.1% | 63.3% |
| GPT-4o mini | 82.0% | 40.2% | 79.7% | 78.4% | 70.2% | 68.0% | 59.4% | 50.2% |
(OpenAIの公表値、2024年時点)
ChatGPTの種類

ChatGPTで利用できる主なモデルには、以下の3種類があります。いずれも2024年に公開されたモデルで、2026年2月時点でChatGPT画面上での提供は終了しています。
①GPT-4o
GPT-4oは、文章・画像・音声を組み合わせて扱えるマルチモーダルモデルとして公開された、当時の最高性能モデルです。前述のベンチマークのとおり、3モデルのなかでもっとも高いスコアを記録しており、複雑な推論や多様な形式の入力を扱うタスクに向くモデルとして紹介されてきました。ChatGPT画面上での提供は終了しており、現在はAPI経由でのみ利用できます。
②GPT-4o mini
GPT-4o miniは、GPT-4oよりも軽量で、応答速度や利用コストを重視した小型モデルです。公開当時のAPI価格は、入力100万トークンあたり0.150米ドルと案内されていました(2024年時点の価格情報。その後の改定の有無は本記事執筆時点では確認できていないため、最新の金額はOpenAI公式の価格ページで確認することをおすすめします)。ベンチマークスコアはGPT-4oよりやや低いものの、簡易な質問応答や定型的な処理を低コストで大量に実行したい用途に向くモデルとして位置づけられていました。詳しい特徴や料金プランはChatGPT-4o miniの特徴・料金プランを解説した記事でまとめています。GPT-4o miniもChatGPT画面上での提供は終了しています。
③GPT-4
GPT-4は、GPT-4oより前に公開された標準的なモデルです。GPT-4oが登場した後も、応答速度やコストの面で比較対象として紹介されることが多いモデルでしたが、こちらもChatGPT画面上での提供は終了しています。
ChatGPT-4oの利用方法

アカウント作成や質問の仕方といった操作手順は、ChatGPT-4oに限らず、ChatGPTの現行モデルでも共通する内容です。
アカウントなしでの利用
ChatGPTは、アカウントを作成しなくても一部の機能を試すことができます。アカウントなしで利用できるのは、主に無料で提供されている標準モデルの範囲で、チャット履歴の保存やカスタムGPTの利用など一部の機能は制限されます。まず使い勝手を試したい場合の入り口として利用できます。
アカウントありでの利用
アカウントを作成すると、利用できる機能の幅が広がります。メールアドレスのほか、Google・Microsoft・Appleのアカウントを使ったサインアップにも対応しており、いずれの方法でも数分程度で登録を完了できます。
アカウント作成後
質問のやり方
アカウント作成後は、画面下部の入力フィールドに質問や指示を入力し、Enterキーを押すだけでChatGPTとの対話を始められます。回答に対してさらに質問を重ねることで、内容を掘り下げたり条件を変えて再生成させたりすることもできます。
他のGPTsを探す方法
「Explore GPTs」という機能から、特定の用途に特化したカスタムGPTを探すことができます。ライティング支援や語学学習など、目的別に作られたカスタムGPTを選んで利用できます。
有料プランにアップグレード
ChatGPTには、Free・Plus・Teamなど複数のプランが用意されています。上位プランでは利用できるモデルや機能の幅が広がり、個人利用を想定したPlusプランに加えて、ビジネスでの利用を想定したTeamプランや、より大規模な組織向けのプランも用意されています。ChatGPT Enterpriseを含む上位プランの違いについては、ChatGPT EnterpriseとTeamプランの比較・導入事例を解説した記事でまとめています。
ChatGPT-4oの活用例

ビジネスでの利用
マーケティング
ChatGPTは、ブログ記事や広告コピー、SNS投稿など、マーケティング用のコンテンツ案を短時間で作成する用途に使われています。訴求パターンを複数案出させたり、ターゲット層に合わせて文章のトーンを調整させたりすることで、企画段階の叩き台作成にかかる時間を圧縮できます。
カスタマーサポート
ChatGPTは、よくある質問への回答案やトラブルシューティングの下書きを作成する用途に使われており、営業時間外の問い合わせにも一次対応の参考情報を用意しやすくなります。過去の問い合わせ内容を要約させて、担当者間での引き継ぎに使うといった活用例もあります。
電話業務でのChatGPT活用とComdesk Leadの通話要約
ただし、電話でのカスタマーサポートやインサイドセールスの現場では、通話内容をChatGPTで要約するために、通話を録音から聞き返して文字起こしし、それをChatGPTへ貼り付けて要約させ、さらにCRMへ転記するという手作業が残ります。ChatGPTが行うのは要約文の作成までで、録音を聞き返す作業や転記作業までは代わりに行いません。
Comdesk Leadを電話業務に組み込んだ場合は、ChatGPT連携(通話要約)の仕組みによって、通話の録音データから要約を作成するまでの流れを担当者の手作業を介さずに進められます。さらに活動履歴自動生成(録音→要約→活動履歴)により、作成した要約がそのままCRMの活動履歴として反映されるため、担当者が通話後に要約文をコピーしてCRMへ転記する作業の手間を減らせます。
データ分析
ChatGPTは、大量のデータを要約してレポートの下書きを作成する用途にも使われており、売上推移や市場動向の傾向をつかむ参考情報として活用されています。数値データそのものをまとめさせるだけでなく、傾向の読み取り方や報告書の構成案を相談する使い方も見られます。
日常生活での利用
ChatGPTは、料理のレシピ提案、旅行計画の作成、健康管理のアドバイス、予定管理の相談など、日常生活のさまざまな場面でも活用されています。条件を伝えるだけで複数の選択肢を提示してくれるため、情報収集や比較検討の初期段階で使われることが多くなっています。
ChatGPT4oを安全に利用するために
プライバシー保護のための注意点
個人情報の取り扱い
ChatGPTに個人情報や機密情報を入力しないようにすることが基本です。入力した内容が意図せず外部に残るリスクを避けるため、顧客情報や社外秘の情報はChatGPTへ直接貼り付けないようにしましょう。業務で利用する場合は、どの情報を入力してよいかの社内ルールをあらかじめ決めておくと安心です。
安全な使用環境の構築
ChatGPTを利用する際は、SSL/TLS接続を利用し、公開Wi-Fiでの利用は避けることが推奨されます。共有端末で利用する場合は、ログアウトやチャット履歴の管理にも注意しましょう。
不適切な利用を避けるために
ChatGPTが生成する内容は誤りを含む場合があります。重要な判断に使う情報は、生成された内容をそのまま信頼せず事実関係を確認することが大切です。倫理的な観点からも、他者を欺く目的や著作権を侵害する用途での利用は避ける必要があります。特に数値や固有名詞を含む回答は、公式情報と突き合わせて確認する習慣を持つと安心です。
まとめ
ChatGPT-4oは2024年の公開以降、多くのビジネス・日常のシーンで活用されてきたモデルですが、2026年2月時点でChatGPT画面上での提供は終了しており、API経由での利用のみが継続しています。これから新しくChatGPTを使い始める場合は、OpenAIが案内する最新モデルを利用することになります。基礎知識や基本的な使い方、安全に利用するための注意点は、モデルが変わっても共通して役立つ内容です。マーケティングやカスタマーサポート、データ分析といったビジネス活用の発想も、モデルが変わっても応用できます。
ChatGPTの活用を電話業務全体に広げるには
個人の工夫でChatGPTを営業やインサイドセールスの業務に取り入れている担当者も増えていますが、ChatGPTの役割は、あくまで入力した文章やデータをもとに回答や要約を生成することに留まります。録音の聞き返しやCRMへの転記など、ChatGPTの前後にある作業は、担当者自身が都度手作業で行う必要があります。
Comdesk Leadは、電話専用のCTIとしてAI解析機能を電話システムそのものに組み込んでいます。通話の自動文字起こし(日本語特化STT・辞書登録で固有名詞対応)と自動要約(プロンプト自由編集・テンプレート)を備えており、通話の記録・要約・CRM反映までを一連の仕組みとして利用できます。辞書登録による文字起こし精度の確保や、業務に合わせて編集できる要約テンプレートの自由度があるため、ChatGPTへ貼り付ける前段の文字起こし作業自体が不要になり、通話内容の記録・要約にかかる時間を電話業務全体で削減できます。
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