はじめに

ChatGPT-4oがリリースされてから間もない中、ChatGPT-4oが7月18日（アメリカ現地時間）にリリースされました。本記事では、GPT-4oに関すること全てをまとめて解説いたします。ぜひ、ご一読ください！

ChatGPT-4o miniの特徴

ChatGPT-4o miniは、OpenAIが提供するChatGPTシリーズの一つであり、特にコストパフォーマンスに優れた”小型”モデルです。

以下の４つの特徴が挙げられます。

1. 最速の処理速度

引用：Artificial Analysis

ChatGPT-4o miniは、処理速度で際立っています。上記の図表は、様々なAIモデルの処理速度（1秒あたりのトークン出力数）を示しており、ChatGPT-4o miniが他のモデルと比較して圧倒的に高速であることがわかります。特に、同じGPTシリーズであるGPT-4oが84トークン/秒であるのに対し、ChatGPT-4o miniはその約2倍の速度を誇っています。

2. 価格

GPT-4o miniのAPIの価格は、次のとおりです。なお、価格は記事執筆時点での情報です。

入力：100万トークンあたり15セント（0.15ドル）

出力：100万トークンあたり60セント（0.60ドル）

参考までにGPT-4oは、入力が100万トークンあたり5ドル、出力が100万トークンあたり15ドルです。GPT-4o miniの入力コストは実にGPT4oのわずか3%、出力コストは4%ということになります。

3. 品質の高さ

ChatGPT-4o miniは、その高い処理速度だけでなく、品質面でも優れたパフォーマンスを発揮しています。上記の図表は、様々なAIモデルの品質インデックス（品質の指標）を示しており、ChatGPT-4o miniが他のモデルと比較してどのような位置にあるかを示しています。品質において、GPT-4o、Claude 3.5 Sonnet、Gemini 1.5 Proなどには劣りますが、Llama 3に優っております。

4. 最大出力トークン数が16,383トークン

GPT-4o miniは出力トークン数が最大16,383トークンとなっており、一度に大量の文字数を出力することができます。（GPT-4oが4096トークン、Claude 3.5 Sonnetが8,192トークン）

ChatGPT-4o miniとChatGPT-4oの違い

ChatGPT-4o miniとChatGPT-4oにはどのような違いがあるのか気になる方もいらっしゃるかと思います。

ChatGPT-4oは、OpenAIの最も強力で高精度な言語モデルです。大型のモデルサイズを持ち、非常に詳細で精密な応答を生成できます。そのため、研究や専門的な用途に適しています。しかし、処理速度が遅く、計算資源の使用量が多いため、実行コストが高くなります。

ChatGPT-4o Miniは、ChatGPT-4oの小型バージョンです。このモデルは処理速度が速く、計算資源の使用量が少ないため、コストが低くなります。応答は簡潔で、専門的な質問には対応が弱いですが、日常会話や一般的な用途には十分です。

両者の違いは、主に性能と用途におけるトレードオフにあります。ChatGPT-4oは高度な精度と詳細さを求める場面に最適である一方、ChatGPT-4o Miniは迅速で効率的な応答を必要とする場面に適しています。

ChatGPT-4o miniの強みと弱み

ChatGPT-4o miniには、具体的にどのような強み・弱みがあるのでしょうか。詳しく解説していきます。

強み

1. コストパフォーマンス：ChatGPT-4o miniは、手頃な価格で高度なAI機能を利用できるため、特に予算が限られている中小企業や個人ユーザーにとって魅力的です。
2. 高い応答精度：日常業務や基本的なカスタマーサポートには十分な精度を持っており、ユーザーのニーズに迅速に対応できます。
3. 導入のしやすさ：設定が簡単で、初めてAIツールを利用するユーザーでもすぐに使い始めることができます。

弱み

1. 高度なタスクへの対応：GPT-4oに比べると、非常に高度なタスクや専門的な応答には限界があります。そのため、複雑な問題解決や詳細な分析には向いていません。
2. データの深さと幅：トレーニングデータの規模が小さいため、一部の高度な知識や最新情報には対応できない場合があります。

ChatGPT-4o miniの用途3選

ChatGPT-4o miniは、その特徴から以下のような用途があります。

• カスタマーサポート
• 教育学習支援
• 業務効率化

カスタマーサポート

1点目はカスタマーサポートです。カスタマーサポートとは、顧客の困りごとを解決する役職です。これらをChatGPT-4o miniが代替できます。

• チャットボット: ウェブサイトやモバイルアプリに統合され、顧客からの一般的な問い合わせに対応。例えば、商品情報、注文状況、返品手続きなど。
• FAQ対応: よくある質問を自動で処理し、カスタマーサポート担当者の負担を軽減。
• 問題解決サポート: 技術サポートやトラブルシューティングを自動化し、迅速に問題を解決。
• 顧客フィードバック収集: 顧客の意見やフィードバックを自動で収集し、顧客満足度の向上に役立てる。

教育・学習支援

2点目は教育・学習支援です。これは文字通りの意味ですが、ChatGPT-4o miniが人に替わって教育を行えます。

• オンラインチュータリング: 学生向けのオンラインチュータリングシステムとして、質問に答えたり、課題をサポートしたりします。
• 自動採点とフィードバック: エッセイや短文回答の自動採点を行い、フィードバックを提供。これにより、教師の負担を軽減します。
• 言語学習アシスタント: 外国語の学習者に対し、会話練習や文法の指導、発音のチェックを行います。
• 学習プランの作成: 学生の学習進捗に基づき、カスタマイズされた学習プランを作成し、効率的な学習をサポートします。

業務効率化

3点目は業務効率化です。定型業務や単純作業などをChatGPT-4o miniが自動で行えます。

• ドキュメント生成: レポート、契約書、議事録などのドキュメントを自動で生成し、時間を節約します。
• スケジュール管理: 会議のスケジュール設定やリマインダーの送信、タスクの優先順位付けを行います。
• データ分析とレポート作成: データを分析し、その結果をレポートとしてまとめ、意思決定を支援します。
• メール応答の自動化: 定型的なメールに対して自動で応答し、重要なメッセージに集中できるようにします。
• 会議支援: 会議の議題設定、議事録作成、要点の抽出など、会議の効率化を図ります。

関連記事：【ChatGPT特集】ChatGPT-4oとは？業務活用事例特集！海の向こうから国内まで

これらの特徴を理解することで、ChatGPT-4o miniを最大限に活用し、自身の目的に合った効率的なAIツールとして利用することができます。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。ChatGPT-4o miniは、その優れた性能とコストパフォーマンスから、幅広い用途で活用できるAIツールです。本記事では、ChatGPT-4o miniの特徴、料金プラン、具体的な用途、他モデルとの比較について詳しく解説しました。

■本記事を読まれた方に人気の記事
【ChatGPT特集】ChatGPT-4oとは？業務活用事例特集！海の向こうから国内まで
​​ChatGPTのプロンプト最適化ガイド【保存版】
【特集】ChatGPT Enterpriseとは？Teamとの比較や導入事例を紹介
【ChatGPTのライバル？】Claudeが本当にすごい
【最新】AIツール｜映像・音楽分野に革命！！

この記事を書いた著者 林楽騏