コールセンター業務の効率化と顧客満足度の向上を目指す企業にとって、適切なコールセンターシステムの選定は非常に重要です。数多くのシステムが市場に出回っており、それぞれが独自の機能やメリットを提供しています。本記事では、特におすすめのコールセンターシステム12選を紹介します。さらに、各システムの種類や選定ポイントについても詳しく解説しますので、最適なシステムを見つけるための参考にしてください。
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目次
コールセンターシステムとは?
コールセンターシステムは、コールセンターの業務を効率化するための専用システムです。電話とコンピューターを連携させることで、さまざまな業務システムと統合し、必要な情報を迅速かつ効果的に処理することができます。
例えば、顧客からの問い合わせやクレームに対応する際、コールセンターシステムでは顧客の情報や過去のやり取りの履歴を瞬時に表示することができるため、オペレーターは適切な対応を素早く行うことが可能です。また、通話内容を自動的に録音し、後から再生して確認することもできるため、品質管理やトレーニングにも役立ちます。
コールセンターシステムのメリット
コールセンターシステムの導入には、多くのメリットがあります。
まず、オペレーターの業務効率が向上します。システムが着信時に自動的に顧客情報を表示したり(ポップアップ機能)、オートダイヤルで電話をかけたりすることで、オペレーターはより迅速に対応することができます。
次に、人件費、教育費、通信費などのコストを削減することができます。システムの導入により、オペレーターの作業が効率化されるため、少ない人員で多くの業務をこなすことが可能になります。また、新人オペレーターの教育もシステムを活用することで効率的に行うことができます。
さらに、オペレーターの負担を軽減することができます。システムがサポートすることで、オペレーターは手作業での情報検索や電話番号の入力といった煩雑な作業から解放され、ストレスが軽減されます。
最後に、顧客満足度の向上にもつながります。迅速かつ正確な対応が可能になることで、顧客の待ち時間が短縮され、サービスの質が向上します。
このように、コールセンターシステムは業務効率の向上、コスト削減、オペレーターの負担軽減、顧客満足度の向上といった多くのメリットをもたらします。
コールセンターシステムで導入できるツール
複数のシステムと連携して機能するコールセンターシステムでは、主に以下4つのツールを組み合わせて導入することが出来ます。
- CTI
- PBX
- CRM
- FAQ
CTI
CTI(Computer Telephony Integration)は、電話とコンピューターを連携するシステムです。これにより、コールセンター業務に必要なさまざまな機能を実現します。具体的には、次のような機能があります。
- 電話番号と登録された顧客情報を結びつけて表示
- 電話の自動振り分け
- コンピューター画面やヘッドセットでの発着信
- 自動音声応対
PBX
PBX(Private Branch eXchanger)は、外線と内線をつなぐ交換機です。外線の接続制御や内線同士の接続を行います。一般的に個人が使う電話は1台ですが、ビジネスフォンでは1つの番号に複数の電話機が使われるため、PBXはコールセンターに欠かせません。
CRM
CRM(Customer Relationship Management)は、顧客関係管理システムです。顧客情報や営業履歴を管理し、コールシステム(CTI)と連携して顧客情報を表示することで応対の効率化を図ります。また、顧客情報を分析して業務や商品・サービスの改善にも役立ちます。
FAQ
FAQシステムは、よくある質問とその回答をあらかじめ用意するシステムです。社内外で活用でき、質問への回答を用意することで問い合わせ対応をスムーズにし、ユーザーに自己解決を促します。これにより、オペレーターの負担軽減にも役立ちます。
コールセンターシステムの種類
コールセンターシステムは、導入形態と業務内容に基づいて、以下の通り主に4種類に分けられます。
- 導入形態:オンプレミス型・クラウド型
- 業務内容:インバウンド型・アウトバウンド型
以下でそれぞれ詳しく解説します。
導入形態
コールシステムの導入形態には、以下の2種類があります。
- オンプレミス型
- クラウド型
それぞれ特徴やメリットが異なるため、自社のニーズに沿ったものを選ぶようにしましょう。
オンプレミス型
- 特徴: 自社のサーバーにシステムを構築します。内部で情報を管理できるため、セキュリティ性が高く、情報漏洩のリスクが低いです。また、業務に合わせてシステムの機能をカスタマイズしやすいというメリットがあります。
- 注意点: 導入に時間がかかり、初期費用やサーバー管理費用が高いため、コスト面でクラウド型よりも負担が大きくなります。
- おすすめ: 資金に余裕があり、システムの仕様や機能にこだわりたい企業向けです。
クラウド型
- 特徴: サービス提供会社が構築したシステムを利用します。インターネット接続があれば場所を問わず導入でき、リモートワークにも対応可能です。導入が迅速で、初期費用も抑えられます。
- 注意点: カスタマイズやシステム連携に制約があることが多く、セキュリティ面のリスクがあります。
- おすすめ: コストを抑えつつ迅速に導入したい企業向けです。
業務内容
コールシステムの業務内容には、以下の2種類があります。
- インバウンド型
- アウトバウンド型
各業務内容の特徴に合わせて、システムの詳細を事前に確認し、最適な選択をしましょう。
インバウンド型
- 特徴: 顧客からの電話対応を行います。自動音声案内やオペレーターへの振り分け機能を活用することで、多くの問い合わせに効率よく対応できます。
- 目的: 顧客満足度の向上。スムーズで効率的な対応により、顧客のストレスを軽減します。
アウトバウンド型
- 特徴: 顧客への電話発信を行います。テレアポのサポート機能を持ち、顧客リストへの一斉発信や予約発信などで架電業務を効率化します。
- 目的: システムを活用することで、より多くの顧客にアプローチでき、電話営業の成果を最大化させることが出来ます。
コールセンターシステムの選定ポイント
コールセンターシステムには多くの種類があります。システムを導入する際は、以下の点に注目して比較することが重要です。
- 機能の豊富さ
- システム連携性
- 自社の業務内容との適性
以下でそれぞれのポイントについて詳しく説明します。
機能の豊富さ
コールセンターシステムの種類によって提供される機能はさまざまです。導入を検討する際には、活用したい機能をリストアップし、優先順位をつけましょう。現在のコールセンターの課題を把握し、その課題を解決できる機能を持つシステムを選ぶことが重要です。
システム連携性
コールセンターシステムは、外部のシステムと連携しやすいものを選ぶと効果的です。たとえば、CRMやコールシステム(CTI)と連携することで、顧客対応がスムーズになり、顧客満足度が向上します。また、将来的にコールセンターの規模が拡大し、システムの拡張が必要になる場合も考慮して、初めから拡張性の高いシステムを選ぶと便利です。既存システムとの連携も重要な要素ですので、導入前に確認しておくことが大切です。
自社の業務内容との適性
まず、自社の業務内容を分析しましょう。コールセンターの目的や業務を明確にすることで、最適なシステムが見えてきます。たとえば、インバウンド業務とアウトバウンド業務のどちらが中心となるかを把握することで、導入すべきシステムが絞られます。また、コールセンターの規模や予算も考慮する必要があります。
これらのポイントを考慮することで、自社のニーズに最適なコールセンターシステムを選ぶことができます。
アウトバウンドに特化したコールセンターシステム4選
アウトバウンド業務に特化したコールセンターシステムとして、次の4つをご紹介します。
- Comdesk Lead(コムデスク)
- List Navigator.
- MEGA-CALL
- CALLTREE
Comdesk Lead(コムデスク)
Comdesk Lead(コムデスク) | https://comdesk.com/ |
特徴 | ・顧客との商談を、AIが自動で「ユーザインサイト」として要約 ・顧客との商談で頻出するキーワードをAIが自動抽出 ・全通話自動録音で、報告業務の効率化、クレーム防止、コンプライアンス強化、「言った・言わない」のトラブルを防げる ・携帯回線による高い音声品質を誇る=AI解析の精度が向上し、より正確なデータを取得して課題解決に役立てられる |
導入形態 | クラウド |
機能 | 自動文字起こし 自動要約 レポート機能 オートコール 090/080/070番号 一斉着信 全通話自動録音 音声解析 など |
料金 | 初期費用:0円(税抜)〜 月額料金:6,000円〜/ID |
List Navigator. | https://scene-live.com/service/listnavigator/ |
特徴 | ・アウトバウンド型コールシステム(CTI)のため、テレアポなどに強みを持つ ・プレディクティブコール機能や、アプローチ漏れを防ぐ再コール通知などで効率的な架電業務が実現する ・トーク分析機能で、人材教育や顧客応対の質向上に役立てられる |
導入形態 | クラウド |
機能 | オートコール プレディクティブコール 音声テキスト化 音声解析 感情解析 トークチェック ワンクリック発信 待ち呼発信 再コール機能 全通話の録音 通話転送 など |
料金 | ビジネス版 利用料金:5,000円 基本料金:10,000円 初期費用+回線料金+通話料金:100,000円 |
MEGA-CALL
MEGA-CALL | https://mega-call.net/ |
特徴 | ・アウトバウンド架電業務に特化しており、 1時間に最大30万件の架電が可能 ・最短3営業日で導入可能なため、手軽に導入できる ・必要に応じてシステム規模を変更できるため、非効率な人員増加や教育を防止できる |
導入形態 | クラウド |
機能 | 督促業務 アンケート調査 イベント集客コール アウトバウンド業務効率化 など |
料金 | 要問合せ |
CALLTREE
CALLTREE | https://calltree.jp/ |
特徴 | ・わかりやすいUIと高い拡張性を兼ね備えたコールシステム(CTI) ・顧客情報画面から発信できるプレビューダイヤル機能に加え、オートコールやプレディクティブコールにも対応し、架電業務を効率化する豊富な機能が揃っている ・案件、プロジェクト、リストグループごとにリストを管理できるため、質の高いリスト作成が可能 |
導入形態 | クラウド |
機能 | 通話の自動録音 ウィスパリング機能(通話前ガイダンス) ダイヤルイン着信機能 Q&Aの登録 プレディクティブ機能 ワンクリックコール機能 架電リスト作成機能 など |
料金 | 要問合せ |
インバウンドに特化したコールセンターシステム4選
インバウンド業務に特化したコールセンターシステムとして、次の4つをご紹介します。
- OSORA
- BlueBean
- IVRy
- BIZTELコールセンター
OSORA
OSORA | https://scene-live.com/service/osora/ |
特徴 | ・Chatwork、楽テル、LINE、Slackなどのビジネスツールと連携できるクラウドシステムで、簡単に情報共有が可能 ・15種類以上の機能を標準搭載し、全通話録音機能やアナウンス設定、モニタリング機能など、コールセンターに必要な機能が充実している ・導入前後や運用に関して、経験豊富なスタッフが手厚いサポートを提供してくれるため、安心して利用できる |
導入形態 | クラウド |
機能 | 全通話の録音 営業時間外のアナウンス設定 着信時に顧客情報を表示するポップアップ機能 管理者がコール状況を確認できるモニタリング機能 オペレーターの応答時間や処理時間の統計レポート 通話分析 三者間通話 着信拒否の設定 など |
料金 | 初期費用(システム導入費用):110,000円~ 月額費用: 基本料金:11,000円/URL 端末料金:1,100円/台 |
BlueBean
BlueBean | https://www.bluebean365.jp/ |
特徴 | ・インバウンド・アウトバウンドコールの切替ができ、柔軟に活用できる ・1ライセンスごとの契約が可能で、小規模のコールセンターに役立てられる ・プレディクティブコールとIVR(自動音声応答)を組み合わせることで、簡単にアンケート発信を行うことができる |
導入形態 | クラウド |
機能 | ACD機能 全通話の録音 自動音声による案内ができるIVR 顧客情報のポップアップ表示 プレディクティブ発信 自動発信を活用したアンケート機能 再コール |
料金 | 1ライセンスごと:¥5,000/月 (初期費用¥5,000) |
IVRy
IVRy | https://ivry.jp/ |
特徴 | ・機器の設置や初期費用が不要で、番号取得から設定完了まで最短5分で利用できる ・部門への自動転送や特定のお問い合わせへのSMS送信、録音したテキストの読み上げ設定など、多彩なオプションを自由に組み合わせて利用できる ・録音された通話内容を自動で文字起こしし確認できるため、電話中にメモを取る必要がない |
導入形態 | クラウド |
機能 | 新規電話番号の取得 SMSの自動返信 メールやチャットツールによる受電通知 着信フローの作成 複数転送 音声の録音 音声のテキスト化 など |
料金 | 初期費用無料 月額固定費用: 3,000円~(ベーシックプラン) 5,000円~(プラスプラン) |
BIZTELコールセンター
BIZTELコールセンター | https://biztel.jp/ |
特徴 | ・音の途切れや時間差が生じない高い音声品質を誇る ・24時間365日対応している電話サポートを利用でき、安心して使用できる ・各種CRM/SFAと連携し、業務効率化を実現できる |
導入形態 | クラウド |
機能 | CD機能 モニタリング機能 レポート機能 着信時のポップアップ表示 IVR(自動音声応答) 音声認識や音声情報のテキスト化 |
料金 | 座席課金 プラン価格:15,000円~/月額/ユーザー 初期費用:50,000円~ |
インバウンド・アウトバウンド両方に特化したコールセンターシステム4選
インバウンド・アウトバウンド両方に特化したコールセンターシステムとして、次の4つをご紹介します。
- MiiTel
- InfiniTalk
- MediaCalls
- SimpleConnect
MiiTel
Miitel | www.miitel.co.jp |
特徴 | ・クラウドIP電話 ・一人一人の架電数・通電数・商談化数などを簡単に可視化でき、オペレーターの応対評価に活かせる ・インターネット回線を使ったコールシステム(CTI)で、ネット環境さえあればリモートワークが可能 |
導入形態 | クラウド |
機能 | 自動録音 モニタリング機能 ワンクリック発信 キーワード自動認識 プレディクティブコール 自動文字起こし 要約機能 スコアリング など |
料金 | 初期費用:0円(税抜)〜 月額料金:5,980円(税抜)〜/ユーザー |
InfiniTalk
InfiniTalk | https://www.infinitalk.co.jp/ |
特徴 | ・コールセンターに必要な豊富な機能を搭載したコールシステム(CTI) ・初期費用が無料でスモールスタートしやすい ・操作性に優れており、専門知識がなくても使いやすい ・カスタマーサポートや受注受付などインバウンド要素に強みを持つ |
導入形態 | クラウド オンプレミス |
機能 | オートコール IVR PBX 通話録音 フリーシーティング ACD CMS コールシステム(CTI)連携 SMS連携 テキストマイニング など |
料金 | クラウド版:月額35,800円~ オンプレミス版:要問い合わせ |
MediaCalls
MediaCalls | https://www.medialink-ml.co.jp/products/mediacalls/ |
特徴 | ・コールセンター運営に必要な機能を提供し、自社開発により安価で導入できる ・フルクラウド型、ハーフクラウド型、オンプレミス型といった多様な導入形態を選択できる ・内線や外線の管理、IVRの設定、通話履歴の確認など多彩な機能が活用できる |
導入形態 | オンプレミス型 ハーフクラウド型 フルクラウド型 |
機能 | リスト管理 通話録音 モニタリング機能 通話転送 ACD(自動着信振り分け) コールキューイング ワンクリック発信 自動文字起こし IVR(自動ガイダンス) プレディクティブ発信 など |
料金 | フルクラウド型:3,850円(ユーザ/月) 基本料金:55,000円/ライセンス ハーフクラウド型:38,500円(ユーザ/月) 基本料金:550,000円/ライセンス オンプレミス型:38,500円(ユーザ/月) 基本料金:550,000円/ライセンス |
SimpleConnect
SimpleConnect | https://simpleconnect.net/ |
特徴 | ・迅速に導入可能なクラウドコールセンターシステム ・テレワークも可能で、最短2営業日でのコールセンター立ち上げが実現する ・架電効率化機能、顧客管理、レポート、リスト管理機能など、充実した機能を搭載 |
導入形態 | クラウド |
機能 | 着信連動表示 音声自動応答 着信呼自動分配 オートダイヤル FAQシステム など |
料金 | 初期費用:1,980円 月額料金:1,980円~/ユーザー |
まとめ
本記事では、おすすめのコールセンターシステム12選、システムの種類や選定ポイントについて解説しました。コールセンターシステムは、企業の業務効率化と顧客満足度向上に欠かせないツールです。この記事で紹介した12のシステムは、それぞれ異なる特徴と利点を持ち、さまざまなビジネスニーズに対応しています。
システム選定の際には、まず業務に必要な機能が揃っているか確認することが重要です。オペレーターが使いやすいシステムであることも、スムーズな業務運営に欠かせません。また、予算に見合ったコストパフォーマンスがあるかどうかも考慮する必要があります。適切なシステムの導入は、企業の競争力強化につながる重要な一歩となりますので、慎重に選定を行いましょう。
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