2024.04.16
人材紹介業

【前編】人材紹介業の「面談実施率」が低い理由と改善方法について解説

Comdesk Lead(コムデスク)をご利用のお客様の中には、人材紹介、人材派遣、求人広告などの人材ビジネスの企業様が多数いらっしゃいます。その中でも、「面談実施率の向上」にご活用いただくケースが多くあります。

弊社では、「面談実施率を上げたい」というご相談を頂き、Comdesk Lead(コムデスク)を使って業務改善のご提案をしています。その中でも「こういうことをやっている会社は面談実施率が低い」というパターンを見つけたので、本記事でご紹介し皆さんの業務改善の役に立てていただければと思います。

目次

面談実施率が最も大事なKPI

だいぶ端折っていたら申し訳ございませんが、当社では人材ビジネスにおける面談実施率は下記のように定義させていただいてます。


人材ビジネスの本質は、常に「数×率」のバランスを保ちながら、エントリー数を重視することです。しかし、その後の転換率をどう上げるかがポイントになります。

上記:マーケティングとキャリアコンサルタントが分業する場合のイメージ

組織が分かれてる場合、面談実施率を上げるマーケティングの力量が重要です。

上記:キャリアコンサルタントが求職者呼び込みから入社までカバーする場合のイメージ

キャリアコンサルタントが集客から入社まで伴奏するスタイルの場合、求人企業の要素が加わる面接後の選考プロセスでは、様々な希望や意向を持った求職者が考慮されるため、コントロールがより複雑になります。

面談実施率が55%を下回ったら要注意、平均は55-65%くらいの

では、どのくらいの面談実施率が目安なのでしょう?

一般的に、登録時に面談が必要な紹介や派遣などの企業では、面談実施率は55%から65%程度が平均的な目安です。

電話面談を行う企業では、「面談設定」という概念があまり一般的ではなく、代わりに有効エントリー×接続後、面談した率=面談数になります。この場合、来社のハードルが下がるため、面談実施率よりも約10%高い、65%から75%程度が一般的な平均値となるでしょう。

面談実施率が55%を下回る際は、オペレーションやリソースに課題があるかもしれません。

ちなみにですが、面談実施率には以下の要素が影響してくると考えられます。

<ポジティブ要素>
・大手企業である(言い換えると多くの優良企業の求人を保有している)
・自社媒体での集客が多い(自社サイトで集客できるブランド力がある)
・対象とする転職希望者の年齢層が高い(エグゼクティブ案件を保有している)
・メーカー、金融などの固い業界を得意にしている(ハイクラス案件を保有している)

<ネガティブ要素>
・会社の規模が小さい
・集客が外部媒体に頼っている
・対象である転職希望者の年齢層が低い
・高スペックの人材をメインに取り扱っている
・介護、IT、不動産などの人の流動性が高い業界を得意にしている
・営業向けの人材紹介をしている

面談実施率が低い理由

メールでの面談設定しかしていない。電話でのフォローもない。

2024年にもなって電話でのオペレーションって重要なの?と驚かれるかもしれませんが、求職者は働いている方がほとんどで、日中の忙しさにかまけて面談を忘れてしまったり、現職の状況次第で心理状態が乱高下しています。フォローもせずに求職者が約束通り面談にやってくると安心していると危険です。

利用している電話番号(050)

もし知らない番号からの電話があった場合、求職者は電話に出るでしょうか?留守番電話を聞くでしょうか?折り返しするでしょうか?この3つの質問に2つ以上Noという回答であれば、少なくとも都市部の固定電話番号(03ナンバーなど)の使用を検討することが望ましいでしょう。

その電話、そのタイミング大丈夫ですか?

「隙間時間に架電してます」というお客様がよくいらっしゃいます。

このように、都合に合わせてランダムに電話をかけていると結果はよくありません。仮に接続率が高かったとしても、人々の行動パターンは異なります。電話に出たとしても、そのかけたタイミングで十分な会話ができるとは限りません。

発信者番号を変えて架電をしている

複数の発信番号から大量の架電をする行為はかなり悪質です。この手法でKPIが上がったとしても、会社の評判に影響するのでやめることをおすすめします。信頼のおける番号を使用し、少なくとも都市部の番号(03番号)、ベストは080/090番号を利用することが望ましいです。就職・転職は一大イベントです。求職者が安心できる環境を整えましょう。

忙しさにかまけて、エントリーしてきた人を夜に取りまとめて、明日連絡している

中堅以上の規模の企業では、「有効エントリーかどうか」を判断する部署や担当者が登場し、彼らの仕事が終わってから呼び込みを行う会社が増えています。しかし、これは単純に時間のロスです。したがって、ボーダーラインギリギリの人々以外は、遅くともエントリーした日のうちに対応することが望ましいでしょう。少なくとも、メールやエントリー経由でのレスポンスは必要です。ただし、週末や祝日のレスポンスは別の印象を与えてしまうこともあるので、できるだけ平日に対応しましょう。

低い面談実施率を改善するには?【電話でのフォロー業務のメリットと方法】

効率的なコミュニケーションが図れる

人材紹介会社や転職エージェントは、通常、WEB面談や対面での初回面談を通じて求職者の志望職種・業界・働き方等について詳細な情報をヒアリングします。

しかし、多くの求職者は現職の業務を続けながら転職活動を進めており、面談に参加できる時間が制限されることが一般的です。

そこで便利になってくるのが電話の存在です。電話では、場所や時間の制約を超えて柔軟な面談が可能になります。電話を通じて求職者と即座に連絡を取り、効果的な対話を構築することで、円滑な転職プロセスを促進できます。

求職者に寄り添ったヒアリングが可能

電話を活用したアプローチでは、求職者に寄り添ったヒアリングが可能です。

というのも、電話では求職者の生の声を聞いてコミュニケーションを取れるため、相手の反応や温度感を把握しやすく、それらに合わせたより柔軟なヒアリングが実現します。

さらに、求職者が何か相談したい内容や気になる点がある場合、電話をかけることで即座に対話が可能です。この手法では、求職者が抱える疑問や不安にピンポイントで対処し、信頼関係を築いていくことが可能です。これにより、企業とのマッチング率・転職率の改善など、求職者の転換率を効果的に向上させることが期待できます。

フォローの質を向上する電話活用法

適切なタイミングでのアプローチ

電話でのフォローの成功は、適切なタイミングや時間帯に架電することに左右されます。

特に、求職者の多くは現在の仕事を続けながら転職活動している方も多く、担当者とのコミュニケーションを取れる時間が限られていることも珍しくありません。

よって、初面談時の際などに相手の勤務時間帯を訪ねるなどして、円滑で有益なコミュニケーションが確立できるよう、相手の都合の良い時間帯を考慮することが肝要です。

求職者の情報管理を怠らない

現在の職業、保持するスキル、希望業界など求職者に関する情報を事前に把握し、管理することはフォローの成果に重要な影響を与えます。これは、個人の特性によってニーズや希望が異なるためです。

電話でのフォローでは、収集した情報に基づいてパーソナライズされたアプローチを採用することが重要です。これにより、相手の特定のニーズや希望に合わせて的確な提案を行い、信頼関係を構築しやすくなります。

このように個別の情報を活用することで、より有益で効果的なコミュニケーションが可能となり、追客の成功につながります。

求職者の言語化できない課題やニーズを引き出す

電話を使ったアプローチでは、相手の声のトーンやリアクションをリアルタイムで注意深く聴くことで、相手がはっきりと言語化できない課題や懸念を引き出すことができます。

また、求職者からの具体的な質問に耳を傾け、相手のニーズや課題を探り出し、提案を柔軟に調整することは、効果的な信頼関係に繋がり、結果としてフォローの成功に寄与

面談実施率の向上をアシストできるComdesk Lead(コムデスク)の機能

人材紹介企業のフォロー業務を助ける2つの特徴を搭載したコールシステム(CTI)

繋がり率/折り返し率向上

080、090番号での発信が可能なため、担当者への繋がり率、折り返し率が平均で約20%向上します。

かけ放題(通話料固定)

従量課金制のIP電話より断然お得です。どれだけ通話しても通話料は定額に。平均で70%のコストカットを実現します。

人材紹介企業の「アプローチ」を助ける柔軟な顧客管理(リスト管理)機能

Comdesk Lead(コムデスク)の顧客管理(リスト管理)データベースはWorkgroupとリストの2段階構造になっています。

どの業界のどの職種どのエリアになど、アプローチ設計に合わせた人材データ・求人企業データ設計がが可能です。分析時も、セグメントに紐づけたデータ出力が可能になります。

人材紹介企業のフォロー業務を助ける「再コール」機能を搭載したコールシステム(CTI)

ポップアップ機能でかけ漏れ防止

掛け直したい日時を登録すれば、ポップアップで表示され掛け漏れを防ぐことができるので、面談を控えた求職者に適切なタイミングでアプローチすることができます。

「つながるタイミング」を定量的なデータとして見える化機能を搭載したコールシステム(CTI)

求職者のフォロー業務の中で以下のようなことを感じたことはありますでしょうか?

  • お昼前は打ち合わせが少ないから狙い目
  • 午後は顧客訪問でにいないから、電話が繋がりにくい
  • 夕方は出先から戻ってデスクワークを行っているため電話が繋がりやす

    このような経験や勘は本当にあてになるのでしょうか? 大体は当たっているかと思いますが、求職者の業界や職種によって行動パータンもさまざまあり、それらを頭で覚えておくことは難しいですし、特に新人だと難しいですよね。

Comdesk Leadの通話分析ダッシュボードの一部

Comdesk Lead(コムデスク)の通話分析ダッシュボードを使うと、接触しやすい曜日や時間帯を感覚ではなく、定量的なデータとして見える化できるので、接続率アップが可能です。

例えば、当社の場合ですと、通勤時間帯や朝礼などが組まれている午前の早い時間帯はなるべく架電先の勉強や、トークの準備にあて、午後の少し遅めの時間帯に架電するスタイルをとっています。業界ごとに特徴があるので、架電リストも業界ごとに分けています。架電のタイミングは飲食店以外、お昼前も狙い目だったりしますが、休憩時間を邪魔しないように心がけています。

統計的に処理できていない結果や経験だけで進めてしまうと、改善しようとしても結果に結びつかない状況に陥る可能性があります。現状の正しいKPIの見直しにお役立てください。

人材紹介企業のフォロー業務を助ける「分析」機能

面談選定後のステータスを細かく持つことで、何が原因で候補者が離脱してしまったのかの要因把握ができるようになります。

当社の場合ですと、受付ブロックだったのか、担当に接続したけれどもトークで離脱されてしまったのか、そもそも需要がなかったのか、日程(時期)が合わなくてアポが取れなかったのかなど細かく分類して、接続からアポに至るまでどこに引っ掛かっているのか数字として見える化しています。最低3ヵ月程度の長期的なデータを蓄積して、業界や業種軸を加えていくとより精度が上がります。

人材紹介企業の後処理業務を助ける「通話内容の文字起こし・要約」機能

通話の内容を自動的に音声からテキストに変換します。これにより、面談や候補者とのやり取りなどの会話内容を手軽に文書化することができます。長時間の通話や複雑な議論を要約して、重要なポイントや議題を抽出するので、情報の整理や重要なインサイトの把握が容易になります。

これらの機能はキャリアコンサルタントが、面談や候補者とのコミュニケーションを効率的に管理し、後処理業務や振り返りをスムーズに行うための支援となります。

■本記事の後編
【後編】人材紹介業の「内定承諾率」を上げるポイント

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この記事を書いた著者 Kaede

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