訪問営業や外回り営業を行う企業には、モバイル対応の顧客管理アプリを導入することをお勧めします。これにより、営業活動の効率を飛躍的に向上させることが可能です。
本記事では、おすすめの顧客管理(CRM)アプリ13選を無料版と有料版に分けてご紹介します。また、アプリ選びのポイントや導入時に気をつけるべき点も詳しく解説しているので、ぜひご活用ください。
目次
顧客管理アプリ(CRM)とは
顧客管理アプリ(CRM)は、企業が顧客との長期的な関係を築き、維持するために開発されたツールです。このアプリは顧客情報を一元的にデータベースで管理し、見込み顧客の育成や既存顧客からのリピート購入を促進します。これにより、企業の業績向上に寄与することが期待できます。
一般的な顧客管理アプリには、以下の8つの基本機能が備わっています。
基本機能 | 説明 |
---|---|
商談やアカウント情報の管理 | 顧客に関する重要な商談やアカウント情報を整理。 |
定性データの蓄積 | 購買ニーズや嗜好を属性として記録。 |
個別関係管理 | 営業担当者が顧客との関係性をフェーズごとに視覚化。 |
顧客対応履歴の管理 | 購買履歴を含む顧客対応の履歴を管理。 |
購入データの可視化 | 顧客ごとの購入回数、単価、累計金額を視覚化。 |
取引履歴による予測 | 次回の購入見込みや拡大余地を予測。 |
SNSやアラート機能 | 顧客からの問い合わせと対応履歴を社内で共有。 |
メール・電話履歴の管理 | メール配信履歴や電話履歴の蓄積と管理。 |
顧客管理ツールとSFAツールとの違い
比較項目 | 顧客管理アプリ (CRM) | 顧客管理ツール | SFAツール (営業支援システム) |
---|---|---|---|
利用端末 | モバイル端末での利用を前提としている | 主にPCでの利用が中心 | 主にPCでの利用が中心 |
主な機能 | 顧客管理、カスタマーサポート、販売管理、売上予測など多機能 | 顧客情報の一元管理、営業データの管理 | 営業プロセスの管理、商談案件の進捗、見積もり作成など特化型 |
対象ユーザー | 営業担当者、インサイドセールス、カスタマーサクセス、マーケティング部門 | 営業担当者を中心に利用 | 主に営業担当者 |
営業効率の向上 | 現場での顧客情報入力や商談内容の確認が可能 | モバイル利用が難しく、オフィスへの戻りが必要な場合が多い | 営業活動を支援するが、顧客全体の管理はサポートしない |
まとめ | 顧客との長期的な関係構築を重視し、経営全体をサポート | 基本的な顧客情報管理に特化 | 営業プロセスに特化しており、営業活動の効率化が目的 |
このように、顧客管理アプリ、顧客管理ツール、SFAツールはそれぞれ異なる特徴と利点を持っています。企業は自社のニーズに応じて適切なツールを選択することが重要です。
■CRMについてもう少し詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
CTIとCRMの違いとは?導入・連携するメリットを解説!
無料で使えるおすすめの顧客管理アプリ(CRM)3選
主な無料の顧客管理アプリ(CRM)は3つあります。
- エクセル
- Notion
- HubSpot CRM(HubSpot Japan株式会社)
エクセル
Excelを利用して顧客管理を行うことは可能ですが、すでに社内でExcelを使っている場合、新たにコストをかけずに顧客管理を始めることができるため、特に予算が限られている企業にとっては大きなメリットです。しかし、Excelには以下のような欠点も存在します。
- 同時更新の制限:複数人が同時に更新できないため、顧客情報を入力したいときに他のユーザーが編集していると、入力ができないことがあります。
- 入力ミスのリスク:顧客情報の入力を忘れるなどのトラブルが発生する可能性があります。
- 集計や分析の難しさ:関数や計算式を使いこなす必要があるため、社員によって入力スピードやデータ処理能力に差が出ることがあります。
- スマートフォンでの利用の不便さ:スマートフォンからの閲覧や入力がしにくく、必要な顧客情報を迅速に抽出するのが難しいです。
このようなデメリットを考慮することが重要です。
■エクセルでの顧客管理に不満を抱えている方はぜひ下記の記事を参考にしてみてください。
脱エクセルでテレアポ業務を効率化!アウトバウンド型CTI比較早見表
Notion
Notionは、メモやタスク管理、ドキュメント管理、データベース機能などを統合的に活用できるクラウドベースの多機能アプリです。しかし、顧客管理に特化したアプリではないため、顧客情報の集計や分析にはあまり向いていません。したがって、顧客情報を蓄積するだけが目的であれば、Notionは適切な選択となります。
HubSpot CRM(HubSpot Japan株式会社)
「HubSpot CRM」は、184,000社以上の企業に採用されている無料のCRMソフトウェアです。このツールは、顧客管理、レポート作成、メールや取引の追跡、企業インサイトなどの機能を提供しています。特にコスト削減を目指す中小企業や、CRM導入を初めて検討している企業に適しています。
顧客管理アプリ(CRM)おすすめ10選
顧客管理アプリ(CRM)おすすめ10選をご紹介します。
- UPWARD AGENT
- Salesforce
- ホットプロファイル
- Dynamics 365 sales
- Knowledge Suite
- Zoho CRM
- GENIEE SFA/CRM
- kintone
- Mazrica Sales
- Sansan
UPWARD AGENT(UPWARD株式会社)
項目 | 内容 |
---|---|
特徴(強み) | 訪問営業・外回り営業に特化したモバイルCRM。スマートフォン一つで顧客情報や商談履歴、営業活動報告を蓄積・活用。地図上で次に訪問すべき顧客が視覚化され、戦略的な訪問活動が可能。 |
主な機能 | – 滞在の自動記録: 位置情報に基づき訪問を自動検知・記録。営業担当者は商談に集中できる。 – 活動内容の簡単エントリー: 訪問先や活動記録を一画面で更新し、リアルタイムでCRMに反映。 – 付近の顧客検索: 現在地周辺の顧客を検索し、電話発信や訪問予定の追加が可能。 – 顧客レコメンド: 条件に合った顧客を自動通知し、効率的な訪問をサポート。 |
利用料金 | CRM未導入時のEssential Planは1ユーザー月額¥3,800。料金はCRM導入状況に応じて変動。 |
対応デバイス・OS | – iPhone: iOS 14.0以降 – iPad: iPadOS 14.0以降 – Apple Vision: visionOS 1.0以降 |
対応言語 | 日本語、英語、タイ語 |
Salesforce
項目 | 内容 |
---|---|
特徴(強み) | Salesforce社が提供するCRMのクラウド型営業支援システム。顧客管理、案件管理、営業活動の分析機能が充実。カスタマイズの自由度が高く、中小企業から大企業まで幅広く導入されている。 |
主な機能 | – 顧客管理と案件管理: 効率的な顧客情報と案件の追跡。 – 営業活動の分析: データに基づいた営業戦略の策定をサポート。 – モバイルアクセス: Salesforce モバイルアプリでリアルタイムデータにアクセス。 – カスタムプッシュ通知: ビジネスデータが更新されると即座に通知。 |
利用料金 | 詳細な料金情報は公式サイトで確認。 |
対応デバイス・OS | – iPhone: iOS 16.0 – iPad: iPadOS 16.0 以降 |
対応言語 | 多言語対応 |
ホットプロファイル(株式会社ハンモック)
項目 | 内容 |
---|---|
特徴(強み) | クラウド型名刺管理・SFAツールで、新規開拓、名刺管理、営業支援を一元化。営業活動の生産性向上と売上増加を実現するための多機能を搭載。 |
主な機能 | – 情報の統合管理: 名刺管理、SFA、MAを統合し、顧客に関する情報を一元化。 – 名刺データ化: アプリで名刺を撮影するだけで99.9%の精度でデータ化。 – ホット顧客の通知: 興味を示したお客様を自動で通知。 – 商談管理: 商談メモや案件情報の登録が可能で、アラート機能で重要な商談を把握。 |
利用料金 | 「ホットプロファイル」の法人契約が必要。詳細な料金情報は公式サイトで確認。 |
対応デバイス・OS | – iPhone: iOS 12.0以降 – iPad: iPadOS 12.0以降 – iPod touch: iOS 12.0以降 – Mac: macOS 11.0以降、Apple M1以降 – Apple Vision: visionOS 1.0以降 |
対応言語 | 日本語、英語 |
Dynamics 365 Sales (Microsoft)
項目 | 内容 |
---|---|
特徴(強み) | – 全ての顧客管理機能を網羅した包括的な営業支援ツール – AIアシスタントによる効率的な業務支援 – Microsoft製品との高い互換性と連携が可能 |
主な機能 | – 顧客管理 – 商談管理 – 競合管理 – 競合分析 – メール返信機能 – SharePoint、Outlook、Microsoft Teamsからの情報取得 – CRMの瞬時の更新 |
利用料金 | – 利用料金はプランにより異なるが、基本的にサブスクリプションモデル。具体的な価格は公式サイトで要確認。 |
対応デバイス・OS | – iPhone: iOS 14.0以降 – iPad: iPadOS 14.0以降 – iPod touch: iOS 14.0以降 |
対応言語 | – 多言語対応 |
Knowledge Suite(BlueTec株式会社)
項目 | 内容 |
---|---|
特徴(強み) | グループウェア、CRM、SFA、名刺管理などを一括管理できる営業DXツール。テレワーク対応で、生産性を維持しながら業務を効率化できる。名刺のデジタル化やオンラインでの名刺交換機能も利用可能。 |
主な機能 | – 名刺管理機能: 名刺をデジタル化し、CRMに自動登録。 – グループウェア: スケジュール、ToDo、メッセージ、レポートなどを高セキュア環境で共有。 – SFA機能: 営業報告、顧客管理、商談管理など、国内初のSFA機能を搭載。 |
利用料金 | 無料Viewerアプリとして提供。詳細な機能利用にはライセンスが必要。 |
対応デバイス・OS | – iPhone: iOS 11.0以降 – iPod touch: iOS 11.0以降 – Apple Vision: visionOS 1.0以降 |
対応言語 | 日本語 |
Zoho CRM(Zoho株式会社)
以下の内容を指定された項目に分けてカラム形式で整理しました。
項目 | 内容 |
---|---|
特徴(強み) | – 手ごろな価格で導入可能なCRMツール – 初期費用不要で簡単に運用開始 – シンプルな使い勝手と高度な拡張性 – サポート体制が充実(導入支援、トラブル対応など) |
主な機能 | – タスク、予定、通話の一目確認 – リマインダー設定による忘れ防止 – 一括検索機能 – メモや資料の事前確認 – 現在地周辺の見込み客や取引先データ検索 – チェックイン機能 – 着信時に発信者情報確認 – 通話詳細情報記録 – 営業やマーケティングの進捗状況可視化 – フィード機能でメンバーとのメッセージやりとり – オフラインアクセスやデータ同期 |
利用料金 | – Enterprise Edition: 月額¥7,000 / 年額¥57,800 – Professional Edition: 月額¥5,000 / 年額¥40,000 – Standard Edition: 月額¥3,000 / 年額¥25,000 |
対応デバイス・OS | – iPhone: iOS 14.0以降 – iPad: iPadOS 14.0以降 – iPod touch: iOS 14.0以降 – Apple Vision: visionOS 1.0以降 |
対応言語 | – 多言語対応 |
GENIEE SFA/CRM(株式会社Geniee)
以下に、強みと利用料金の部分を加筆したカラム形式の情報を整理しました。
項目 | 内容 |
---|---|
特徴(強み) | – 直感的な「設定」「入力」「分析」操作が可能で、ユーザーの負担を軽減。 – コミュニケーションツール、帳票作成機能、基幹システムとの連携により、営業活動の効率化を実現。 – 高いカスタマイズ性を持ち、企業の特性や業務フローに合わせた追加開発にも柔軟に対応可能。 – スマートフォンアプリでの操作により、外出先でも簡単に顧客データや商談情報の更新ができるため、営業活動の迅速な対応が可能。 |
主な機能 | – 顧客データの参照・編集 – 商談データの参照・編集 – 活動履歴の蓄積 – データの検索機能(キーワード検索による素早いアクセス) |
利用料金 | – 初期費用や月額料金の詳細は、問い合わせによって確認可能。 |
対応デバイス・OS | – iPhone: iOS 13.0以降 – iPad: iPadOS 13.0以降 – iPod touch: iOS 13.0以降 – Mac: macOS 11.0以降、Apple M1以降のチップ搭載必要 – Apple Vision: visionOS 1.0以降 |
対応言語 | – 日本語、英語 |
kintone(Cybozu株式会社)
以下に「Kintone」の情報をカラム形式で整理しました。
項目 | 内容 |
---|---|
特徴(強み) | – プログラミングの知識が不要で、ノーコードで顧客管理アプリを簡単に作成・運用できる。 – 散在する情報(エクセル、メール、紙の書類など)を一元化し、情報の管理が容易になる。 – データとコミュニケーションが一画面に集約され、チームの業務が見える化される。 – チーム全体に向けたメッセージやダッシュボードの共有が可能で、情報の流通が促進される。 |
主な機能 | – ポータル: チーム全体に向けたメッセージやダッシュボードの共有 – ナビゲーションメニュー: アプリ/スペース/通知への迅速なアクセス – スペース: プロジェクトごとのメッセージやダッシュボードの共有、スレッドの閲覧・コメント追加 – 検索機能: Kintone全体を対象とした全文検索 – レコード一覧: 複数のフィールド表示とレコードのソート機能 – レコード詳細: 編集とコメント入力の並行操作が可能 – プロセス: アプリに設定したワークフローの進行 – 通知: 自分宛や更新情報を確認できる一タップ切り替え |
利用料金 | – 利用料金に関する具体的な情報は提供されていませんが、企業の規模やニーズに応じた柔軟なプランが用意されていることが一般的です。詳細は公式ウェブサイトを確認することをおすすめします。 |
対応デバイス・OS | – iPhone: iOS 15.0以降 – iPad: iPadOS 15.0以降 – iPod touch: iOS 15.0以降 |
対応言語 | – 日本語、英語 |
Mazrica Sales(株式会社マツリカ)
項目 | 内容 |
---|---|
特徴(強み) | 営業管理に必要な顧客情報、名刺、案件の進捗を一括管理できるCRM・SFAツール。自動文字起こし機能により、情報入力の負荷を軽減。直感的な案件ボードでリモートワークをサポート。 |
主な機能 | – 自動文字起こし: 顧客との会話内容を自動でテキスト化し、データ入力の手間を削減。 – 案件ボード: 各担当者の進捗状況を一目で確認でき、リモート営業にも対応。 – 顧客管理: 「いつ」「誰に」「何を」「どのように」アクションを起こすべきかを提案。 |
利用料金 | 詳細な料金情報は公式サイトで確認。 |
対応デバイス・OS | – iPhone: iOS 16.0以降 – iPad: iPadOS 16.0以降 – Apple Vision: visionOS 1.0 以降 |
対応言語 | 日本語 |
Sansan(Sansan株式会社)
項目 | 内容 |
---|---|
特徴(強み) | – 法人向けのクラウド型名刺管理ツールで、高い知名度を誇る(テレビCMを展開)。 – 100万件以上の企業情報が事前登録されており、名刺管理だけでなくCRM機能も充実。 – 営業活動に必要な顧客情報を一元管理でき、Salesforceとの連携も可能。 – 営業DXサービスとして、企業情報と接点情報を組み合わせることで営業力を強化。 |
主な機能 | – 企業情報のアクセス: 基本情報や過去のやり取りを確認可能。商談内容をすぐに記録し、連絡帳から同僚に連絡が可能。 – 企業情報の搭載: 100万件を超える企業情報を標準装備。最新ニュースも通知。 – 名刺データ化: AI技術と手入力で名刺を99.9%の精度でデータ化。 – 統合電話帳: 顧客情報と社内同僚の連絡先を管理。着信時に顧客情報表示。 – ニュースフィード: 名刺交換した企業や人に関するニュースが配信。 – コンタクト登録: 商談履歴を登録・シェアでき、過去の経緯を簡単に確認可能。 |
利用料金 | – 詳細な料金情報は提供されていませんが、一般的に法人向けプランが用意されており、利用規模に応じた料金体系が考えられます。具体的な情報は公式ウェブサイトで確認することをおすすめします。 |
対応デバイス・OS | – iPhone: iOS 15.0以降 – iPad: iPadOS 15.0以降 – iPod touch: iOS 15.0以降 |
対応言語 | – 日本語、簡体字中国語、英語 |
顧客管理アプリ(CRM)を導入する5つのメリット
顧客管理アプリ(CRM)を導入するメリットにはどのような要素があるのでしょうか。主なメリットは5つあります。
- 顧客情報の一元管理が可能に
- 顧客満足度が向上する
- 営業活動が効率化される
- 営業DXの促進
- 属人化の解消
顧客情報の一元管理が可能に
顧客管理アプリを導入することで、商談の進捗やコールセンターの対応履歴、営業活動の詳細など、さまざまな顧客情報を一元的に管理できます。営業担当者は顧客の履歴を簡単に確認でき、ニーズに応じた適切なアプローチがしやすくなります。このような情報の集約により、営業チーム全体での情報共有が促進され、業務の効率が向上します。
顧客満足度が向上する
顧客管理アプリでは、購入履歴や接触頻度、利用状況などのデータを蓄積し、ターゲットを絞ったメールマーケティングやリテンション施策が実施可能です。顧客ごとの状態に応じた施策を迅速に展開することで、最適なコンテンツを提供でき、顧客満足度が向上します。これにより、リピート率やクロスセルの機会も増加します。
営業活動が効率化される
モバイル対応の顧客管理アプリにより、外出先での情報更新や確認が容易になっています。従来のように事務所に戻って情報を入力する必要がなく、その場で記録できるため、訪問先から直帰することも可能になります。この効率化により、営業業務がスムーズになり、より多くの顧客と接する機会が増え、結果として売上向上につながります。
■営業活動の効率化に興味のある方は下記の記事を参考にしてください。
アウトバウンド営業を効率化させるコツとは?コールシステム(CTI)活用法を解説!
営業DXの促進
顧客管理アプリの導入は、営業担当者のみならず、社内全体でデジタルツールの活用を進める重要なきっかけとなります。このツールにより、業務プロセスが効率化され、企業全体の営業DX(デジタルトランスフォーメーション)が加速し、各部門がデータ駆動型のアプローチを実現できます。
属人化の解消
顧客管理アプリを導入することで、営業情報を「顧客軸」で集約し、組織全体で一元管理できるようになります。これにより、特定の営業担当者に依存した情報の属人化が解消され、知識やノウハウが全社的に共有されます。担当者の変更時における引き継ぎの手間を軽減し、新人教育においても過去のデータや成功事例を活用できるため、組織全体の営業パフォーマンス向上に貢献します。
■営業の属人化について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
営業の属人化とは?原因や解決方法7選を紹介!
顧客管理アプリ(CRM)を導入する2つのデメリット
顧客管理アプリ(CRM)を導入するデメリットにはどのような要素があるのでしょうか。主なデメリットは2点あります。
- 導入・運用コストがかかる
- 効果の実感までに時間がかかる
導入・運用コストがかかる
顧客情報を一元管理できる顧客管理アプリは、非常に便利ですが、その導入と運用には一定のコストが伴います。具体的には、初期導入費用や毎月のライセンス料金(利用料)が発生することがあります。これらは一見明確な費用ですが、しばしば見落とされるのが日々の運用にかかる人的コストです。新しいアプリをスムーズに使いこなすためには、担当者全員に対する学習やトレーニングが必須であり、この過程には時間と労力がかかることを忘れてはいけません。こうした準備段階を経て、初めてシステムが機能し始めます。
効果の実感までに時間がかかる
顧客管理アプリは、データを収集・分析するための「器」としての役割を果たします。しかし、その効果を最大限に引き出すためには、実際の営業活動やマーケティング活動を通じて十分なデータを蓄積する必要があります。導入した直後に売上が劇的にアップすることは難しく、効果を実感するまでには時間がかかることが多いのです。日々のデータを確実に蓄積し、継続的な分析・改善を行うことが求められます。そのため、顧客管理アプリを最大限に活用するには、短期的な成果を求めるのではなく、長期的な視点で取り組み、データに基づく戦略的なアプローチを継続することが重要です。
顧客管理アプリ(CRM)の選び方
顧客管理アプリ(CRM)の選び方を解説します。主に以下4つの選定軸でCRMを選びましょう。
- データ入力が容易であるか
- サポート体制の充実度
- セキュリティの確保
- データ連携の可能性
データ入力が容易であるか
顧客管理アプリを選ぶ際に最も重視すべき点は、「データ入力のしやすさ」です。多くの企業が顧客データの重要性を理解しアプリを導入していますが、「データ入力が煩雑で記録が滞る」といった問題も多いです。これにより、従業員ごとにデータの精度や量に差が生まれ、分析の信頼性が低下する恐れがあります。
そのため、実際にデータを入力する担当者が使いやすいアプリを選ぶことが重要です。特にモバイル端末を想定する場合は、自動入力や音声入力機能があるものを選ぶことで、負担を軽減しスムーズな情報管理が可能になります。
サポート体制の充実度
顧客管理アプリの効果的な活用には、ベンダーのサポート体制が重要です。導入後に操作方法や機能に関する疑問が生じると、アプリが十分に活用されない可能性があります。そのため、導入前にサポート内容やトレーニングの有無を確認し、万全の体制を整えておくことが大切です。
セキュリティの確保
顧客管理アプリを選ぶ際には、セキュリティの強度も重要な要素です。顧客情報は非常に機密性が高く、漏洩すると企業の信頼性や売上に深刻な影響を与えます。特に金融業界や上場企業などは、ISMS認証(ISO27001)などの厳しいセキュリティ基準を満たすアプリの選定が求められます。
データ連携の可能性
既存のシステムとのデータ連携が可能かどうかも重要な選定ポイントです。連携が不十分だと、各システムで別々にデータを管理する必要が生じ、業務効率が低下します。データ連携により情報の一貫性を保ち、意思決定のスピードを向上させることが可能です。選定時には、名刺管理や会計、グループウェアなどとの連携がスムーズに行えるかを確認しましょう。
顧客管理アプリ(CRM)を導入する際の2つの注意点
顧客管理アプリ(CRM)の導入にあたっては、注意すべきポイントが2つあります。これらをしっかりと把握し、導入プロセスを進めることで、より効果的な活用が可能となります。
導入は目的ではなく手段であると認識する
CRMの導入を目的と捉えるのではなく、あくまで経営課題の解決やビジネス目標の達成を目的とした手段として位置付けることが重要です。導入する際には、明確なゴールを設定し、それに向けた具体的な施策を講じる必要があります。目標を曖昧にしたまま導入を進めてしまうと、費用対効果が低下したり、かえって業務の煩雑さが増したりする危険があります。たとえば、売上向上や顧客満足度の向上などの具体的な成果を追求し、それに基づいた導入戦略を立てることが重要です。
現場の使い勝手を考慮する
CRMの成功には、現場での使いやすさが大きな要素となります。アプリの機能がいかに魅力的であっても、実際の操作が難しかったり、業務フローに合わなかったりすると、現場の定着は難しくなります。そのため、導入前には必ず現場の意見を反映し、ニーズを把握するプロセスが不可欠です。実際に利用するユーザーの視点を重視し、直感的に操作できるインターフェースや、業務に即した機能が搭載されているかを確認することが重要です。フィードバックをもとにカスタマイズを行うことで、アプリが日常業務にスムーズに溶け込み、定着する確率が高まります。
これらのポイントを考慮しながら顧客管理アプリを導入することで、組織全体の業務効率や生産性の向上を実現できるでしょう。適切な計画と現場の声を反映させることで、CRMの本来の力を最大限に引き出すことが可能になります。たとえ搭載された機能が魅力的に見えたとしても、実際の使い勝手が悪いとアプリが現場に定着しません。
まとめ
顧客管理アプリの導入は、営業担当者の生産性を向上させ、蓄積された顧客データからさまざまなインサイトを引き出し、売上の向上にも貢献します。顧客の行動パターンやニーズを分析することで、最適な営業戦略や効果的なフォローアップが可能になります。
当社では、営業活動をサポートするCTI(Computer Telephony Integration)ツール「Comdesk Lead」を提供しています。このツールを使うことで、電話やメールのコミュニケーションを一元管理し、営業チームの連携を強化できます。
CTIツールの導入を検討されている方は、ぜひお気軽に当社までお問い合わせください。お客様のニーズに合わせた最適なソリューションを提案し、スムーズな導入をサポートいたします。
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