2023.12.15
CTI インサイドセールス セールスイネーブルメント 不動産営業 営業代行・コールセンター

インサイドセールスを助けるコールシステム(CTI)とは?

#CRM連携 #CTI活用 #PBX #教育 #教育・新人育成 #架電効率向上 #業務改善(効率化) #通話録音

昨今、一気通貫の営業スタイルからインサイドセールス、フィールドセールスなど分業型(The Model 型)の営業組織を構築している企業が多くなってきました。

インサイドセールスは、営業リストに架電しアポイントメントを取るというこれまでのイメージから、マーケティング活動で醸成されたリードだけでなく、白地リストと呼ばれる新しくアプローチする顧客など多方面から収集したリストに対して異なる手法でのアプローチ(Web、ダイレクトメール、レター送付…など)を行い、より受注確度の高い顧客を見極め・中長期に渡って購買意欲を育成するという戦略的な立ち位置になりつつあります。

(上図 従来の営業プロセスと分業型(The Model)型の営業組織イメージ

従来型の営業プロセスから分業型(The Model型)へシフトする際の課題

顧客獲得プロセスの分業化で、営業効率の最大化を目指すのが本来のThe Modelの目的です。しかしながら実際に導入しても十分な成果が得られず、活動が停滞してしまう企業が多い実態があります。以下はそうした課題の一例です。

  • インサイドセールス業務の肥大化
  • 分業によって視野が狭まってしまう
  • チーム間で顧客の情報が分断されてしまう

インサイドセールス業務の肥大化

十分なリードがマーケティング部門から得られず、リストの収集や新たなチャネル開発に追われてインサイドセールスの業務が肥大化し、顧客情報やリストの精査・アタックリストの作成などに手が回らず、フィールドセールスに渡すアポイントメントの質が低下してしまったなど、成果を出すことに課題を感じている企業も少なくありません。

分業によって視野が狭まってしまう

分業体制の利点は、各担当者が自身のタスクに専念できることです。これにより、各担当者はその分野での生産性を向上させやすくなります。しかし、一方で、各担当者が担当領域のKPIに焦点を当てすぎることで、部分最適に陥ることがあり、結果として顧客獲得プロセス全体の効率が損なわれる可能性があります。

具体例として、インサイドセールスチームがアポ取得のKPIを達成しようとしすぎることで、質の低いアポが生成され、それがフィールドセールスチームの貴重な時間を奪ってしまうことが挙げられます。

チーム間で顧客の情報が分断されてしまう

企業がThe Modelを採用する際に頻繁に発生するのは、チーム間で顧客情報が分断されるという課題です。一気通貫型の営業では、一人の顧客に対して一人の営業担当者が付き、顧客獲得プロセス全体を統一的に担当していました。そのため、抱えている課題や好みなどの顧客情報が分断されることは少なかったです。

一方で、The Model型の分業体制では、同じ顧客でもフェーズによって担当者が変わります。また、CTI・MA・CRMなどのツールを活用して顧客情報を一元化すべきですが、これらのツールが独立していたり、情報をツールに正確に入力するプロセスが確立されていない場合、顧客情報が分断されることがあります。その結果、顧客体験が悪化したり、一貫したデータ分析が行えず手間だけが増えることがあります。

CTIとCRMはどちらも顧客サービスを高めるためのツールではありますが、その役割は大きく異なるため、併用が望ましいと言えるもののその違いと役割をしっかり理解した上で、分業型(The Model型)の中心的役割となるインサイドセールスを助ける仕組みづくりを心がけることが大切です。

■合わせてよく読まれている資料

「営業組織が10名を超える時に取り組むべきこと」も合わせてダウンロードいただけます。

CTIとCRMの違いとそれぞれの役割

CTIとCRMの大きな違いは、CTIが主に「電話営業・応対業務を効率化するもの」であるのに対して、CRMは「顧客満足度維持・向上するもの」という点です。

CTI

CTIは電話業務の効率化、CRMは顧客の満足度アップが一般的に認識されている活用目的ですが、昨今のCTIシステムはCRMやSFAとの連携機能により、 顧客の購買意欲や案件の進捗状況から、一番よいタイミングでコールすることも可能にします。

CTIには主に以下の機能があります。

  • 着信番号や顧客情報の表示
  • 通話内容の録音及び再生
  • 自動音声対応
  • 顧客リストに自動的に電話をかける(オートコール)
  • 一斉着信

そのほかにも、AIとの連携により、オペレーターと顧客の通話内容を自動で文字起こしし、要約できる機能もあります。また通話データを可視化するより深い顧客心理の分析や、通話の品質の向上にも活かすことが可能になってきています。

CRM

CRMには主に以下の機能があります。

  • 購買データや問い合わせ履歴などのデータ収集
  • 顧客情報をまとめて一元管理
  • 顧客のやり取りの進捗管理
  • 顧客情報分析

具体的に、こうした顧客管理ツールは以下の情報を一元管理することが可能です。

  • 電話番号や会社名などの基本情報
  • 案件のステータス
  • 情報の変更履歴

CRMは顧客情報を一元管理し、分析することが主な目的であり、顧客情報管理を徹底することで、業務を効率化し、より深く顧客を理解することにつながります。

https://comdesk.com/magazine/explaining-the-difference-between-cti-and-crm-introducing-the-benefits-of-implementing-and-recommended-systems
詳しく解説:CTIとCRMの違いを解説!導入するメリットとおすすめシステムの紹介

CTIとCRM連携で得られるメリット

CTIとCRMの連携は、インサイドセールスにおいて数々の利点をもたらします。メリットは、8点あります。

  • スムーズな業務プロセスと架電業務の効率化
  • 効果的な案件管理
  • リアルタイムな情報更新
  • 効果的なデータ分析とレポーティング
  • すばやいフォローアップ
  • 通話録音の自動連携による組織間情報共有
  • 情報を可視化する機能
  • 組織のレベルアップを支える機能(新人の育成など)

スムーズな業務プロセスと架電業務の効率化

CTIとCRMの連携により、顧客情報を見ながらワンクリックで発信することができ、担当者はスムーズかつ迅速に架電業務を進めることができ架電工数を大幅に削減することも可能です。(下図:Comdesk Lead CRM 連携エディション 導入前後比較)また着信時にも顧客の情報が表示されるため対応もスムーズに行うことができます。

効果的な案件管理

CTIとCRM連携でコミュニケーションが統合されることで、担当者は案件の進捗状況を把握し、適切な情報やコンテンツ配信・配信先の設定を行うことができます。最近は通話内容をテキスト化して抽出可能なため、関わる人間が複数いる場合やコミュニケーションツールが多岐に渡る場合でも、管理がしやすく、対応履歴を確認しながら対応するため対応品質も上げることが可能です。

リアルタイムな情報更新

CTIとCRMの同期が取れるサービスを導入すると、通話中に得られた新しい情報がCRMにアップデートされます。これにより、営業担当者は最新の状況や顧客のニーズを把握しやすくなり、迅速な対応が可能です。通話終了後に手動でデータを入力する手間が省かれ、誤った情報を防ぐことができます。

インサイドセールスからお客様との通話内容を営業サイドに都度連携する必要がなくなるので、大きな工数削減につながります。

効果的なデータ分析とレポーティング

通話データとCRMデータの一元管理により、効果的な顧客対応、データ分析とレポーティング(報告作成)が可能になります。インサイドセールスだけでなく、組織の活動全体のパフォーマンスを的確に評価し、戦略の改善に役立ちます。

すばやいフォローアップ

通話終了後、CTIとCRMが連動してフォローアップアクションやタスクが即座に設定されます。これにより、セールスサイクルのスピードが向上し、ビジネスの成果が迅速に得られるようになります。

このように、CTIとCRMの連携は業務を円滑に進め、効果的な顧客対応を実現し、組織的活動を支える強力な仕組みとなります。

通話録音の自動連携による組織間情報共有

お客様とのやり取りにおいて録音・連携機能を使えば、通話が終わった後からでも 話していた内容を確認できるため、 通話内容の振り返り、トラブルの防止や後処理時間の短縮・入力ミスの撲滅に役立つとと共に、トークの振り返りや改善、社内のナレッジ共有に役立てることも可能です。

関連リンク:コムデスク (Comdesk Lead) CRM 連携エディション

(下図:組織間連携イメージ)

アポイント取得〜商談〜成約〜顧客フォローまでのコミュニケーションを一気通貫で管理が可能です。特に電話でのコミュニケーションはBlack boxになりがちですが、全通話自動録音で全ての録音データや自動要約された内容がCRMに格納されます。

Comdesk Lead CRM 連携エディション

情報を可視化する機能

CTIシステムを活用すると、顧客属性だけでなく、商品やサービスへの関心度合いに加え、次回はいつコールすればよいのかといった営業に欠かせない情報が可視化されます。さらに分析を行えば、最適なタイミングで効果的な施策を講じられ、成約アップにつなげられるでしょう。こういった情報の可視化・分析をしていないと、顧客の本質的なニーズを掴むことができません。この状態でアプローチをかけても、望む成果は得られないでしょう。

組織のレベルアップを支える機能(新人の育成など)

インサイドセールスの活動において、CTIシステムを使用することは、通話データを自動で収集し、分析して活用するためにも必要不可欠です。蓄積した通話データから、トークスクリプトを実践した結果を全員で共有して、個人スキルで大きな差が出ないよう、録音した経験豊富な担当者の会話内容を分析・検証するという使い方もあります。理想的な言いまわしや会話構成をマニュアル化すれば、汎用性の高いノウハウを共有することが可能です。これにより、組織のスキル底上げが可能になります。

まとめ

インサイドセールスを助けるCTIを選ぶ際には、下記の重要ポイントをチェックしてみましょう。

  • CTIが使用するCRMとのシームレスな連携可能か
  • 通話データや顧客情報をリアルタイムで同期できるか
  • 大きな開発コストを伴わず連携ができるかどうか
  • CTIが自動的に通話情報を収集・更新し、手動でのデータ入力を最小限に抑える機能があるか

上記のポイントともに音声品質が高いかどうかも確認しましょう。CTIの音声品質が向上することで、お客さまとの双方向のコミュニケーションが円滑に行えるだけでなく、クリアでノイズの少ない音声は、情報の正確な伝達を確保・通話分析やトークスクリプト作成などの一次、二次利用の際、非常に重要になります。(下図:Comdesk Lead 発着信制御技術 特許取得済)

企業・組織が成長するにつれて、CTIシステムがスケーラブルであることが重要です。拡張性があり、様々な組織構成、システム事情にも対応できることにより、組織全体の営業プロセスを最適化を実現することができます。

Widsleyが提供しているアウトバウンド向けコールシステム(CTI)の「Comdesk Lead CRM 連携エディション」の導入をぜひご検討ください。

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この記事を書いた著者 Kaede

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