企業の問い合わせ対応や顧客サポートの効率化を目的に導入されているのが、「CTI（Computer Telephony Integration）」です。
コールセンターとの相性もよく、導入を決定する企業が多いなか、「どの会社を選べばいいのか」「費用や機能はどう違うのか」と迷う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、おすすめのCTI会社5選紹介します。
目次
CTIとは？
CTI（Computer Telephony Integration）とは、コンピュータと電話システムを連携させる仕組みのことです。
電話業務とコンピュータの情報処理を統合することで、顧客対応の効率化やサービス向上を実現します。
具体的には、以下のような便利機能を搭載しています。
- 着信時に顧客情報を自動表示（顧客ポップアップ）
- 通話の録音や通話履歴の管理
- 自動応答（IVR）やキュー管理、スキルルーティング
- 通話データの分析やレポート作成
CTIを導入することで、オペレーターは電話対応と顧客情報の確認を同時に行えるため、業務効率が向上し、顧客体験の質も高まります。
またSalesforceやZendesk、kintoneなどのCRM・サポートツールと連携すれば、より高度な顧客管理や分析も可能です。
関連記事：CTIはスマホでも利用できる？アプリで利用できるおすすめシステムを紹介
CTI会社の選び方
ここでは、CTI会社の選び方を解説します。
コールセンターor営業
CTIを導入する際、まず最初に考えたいのが「どの部門で利用するか」です。
CTIは電話対応とシステムを結びつける技術ですが、求められる使い方や必要な機能は、用途によって大きく異なります。
特に「コールセンター向け」と「営業向け」では、CTI選びの観点も変わってきます。
コールセンターであれば一度に多くの着信が発生するため、同時応対やキュー（待機列）管理機能が必須です。
一方、営業部であれば既存顧客フォローや新規アプローチが中心になるため、顧客情報のポップアップ表示機能などを優先するとよいでしょう。
CRM／SFA／基幹システムとの連携可否
CTIを選ぶ際に非常に重要なのが、他システムとの連携可否です。
特にCRM（顧客関係管理）、SFA（営業支援）、基幹系システム（会計・受注・顧客台帳など）との連携が可能かによって、CTIの価値は大きく変わります。
| システム種別 | 連携すると何が変わる？ |
| CRM | 着信時に顧客情報を自動表示／通話履歴を顧客レコードに保存 |
| SFA | 通話 ⇒ 案件進捗や活動ログに自動反映 |
| 基幹システム | 顧客マスタの正確性向上、受注履歴と対応履歴の統合 |
| サポートツール | 問い合わせごとの一元管理、通話ログをチケットに紐づけ |
電話対応だけで終わらせず、顧客理解や営業プロセス改善の効果まで期待したいときは、連携可否を事前にチェックしておきましょう。
通話録音・分析機能の有無
電話対応の品質を維持・向上させるためには、実際の通話内容や対応の傾向を「あとで見返せるか」「評価・集計できるか」が鍵になります。
具体的には、以下の機能が搭載されているか確認するのがおすすめです。
| 機能カテゴリ | できること |
| 通話録音 | すべての通話を録音して保管・再生できる |
| 文字起こし（STT） | 音声を自動でテキスト化して検索可能にする |
| キーワード抽出 | 特定の単語・フレーズを集計し傾向分析 |
| 感情分析 | 顧客の声のトーンや満足度に関する傾向を可視化 |
| 統計レポート | 応答時間・応答率・放棄率などをまとめて見える化 |
単純に通話を残すだけでなく、改善サイクルの入口として活用できる仕組みがあれば、CTI活用がより進むでしょう。
スマホ／リモート対応
テレワークやハイブリッド勤務が当たり前になった今、オペレーターやサポートスタッフがオフィス以外の場所で対応するシーンが増えています。
スマホやリモート環境でも安全かつ円滑に通話や顧客対応ができるCTIは、現代の働き方に合った必須機能になりつつあるので注目しておきましょう。
スマホで通話・ログ参照・顧客情報表示を行いたい場合は、公式アプリ対応の有無を確認するのもおすすめです。
料金体系
初期費用や月額費用だけでなく、通話料・連携オプション・ユーザー数の増減に応じた費用体系までしっかり比較しておきましょう。
CTIは一般的に 、「1ユーザー（席）ごと」 の月額料金が設定されることが多いです。
自社の場合の見積りを取得し、無理なくランニングコストを支払えるか、シミュレーションしておくことがポイントです。
CTI会社おすすめ5選
ここでは、CTI会社のおすすめを紹介します。
| サービス名 | 料金 | 連携機能 | 録音 | リモート対応 | おすすめ用途 |
| Comdesk Lead | 月額：6,000円～／ID | CRM／SFA連携、顧客情報表示 | 可 | 可 | アウトバウンド営業・インサイドセールス向け |
BIZTEL | 月額：15,000円～／席 | CRM／SFA連携（Salesforce等） | 可 | 可 | インバウンド〜ミックス型コールセンター向け |
| MediaCalls | 月額 58,500円～ | API連携可、外部システム接続相談可 | 可 | 可 | 中〜大規模のインバウンド中心センター向け |
MiiTel | 月額：5,980円～／ID | 一般的なCRM連携可（オプション含む） | 可 | 可 | 営業・分析を重視したい企業向け |
| InfiniTalk | 月額：35,800円〜 | CRM／SFA連携APIあり | 可 | 可 | 包括的なコールセンター運用向け |
それぞれの特徴を知り、自社に合うCTI会社を選びましょう。
Comdesk Lead
Comdesk Leadは、クラウド型のCTI／コールセンターシステムです。
特にアウトバウンド営業やインサイドセールス向けに強みを持つサービスで。通話と顧客情報を結びつけて管理できるのがポイントです。
| 項目 | 内容 |
| サービス名 | Comdesk Lead |
| サービス種類 | クラウド型CTI／コールセンターシステム |
| 料金 | 月額 6,000円～ |
| 連携機能 | CRM／SFA連携（顧客情報表示・通話履歴連携など） |
| 録音 | 全通話自動録音対応（文字起こし・AI要約などオプションあり） |
| リモート対応 | クラウド型でPC／ブラウザ対応、スマホ利用も可能 |
| おすすめ用途 | アウトバウンド営業・インサイドセールス向け（架電作業の効率化・成果管理） |
CRM連携による顧客情報の自動表示や通話録音機能を使えば、営業担当者の業務効率を向上させることも可能です。
Comdesk Leadでは、CTIとCRMを連携させることで、架電・受電の履歴を自動で顧客情報に紐づけて管理でき、インサイドセールスの生産性向上や商談化率の改善につながります。
BIZTEL
BIZTEL は、国内導入実績が豊富なクラウド型コールセンター／CTIシステムです。インターネット環境とPCだけでセンター運用を開始でき、PBXの設置や専用機器が不要な点が強みです。
| 項目 | 内容 |
| サービス名 | BIZTEL（ビズテル） |
| 料金 | 月額 15,000円～／席 |
| 連携機能 | SalesforceなどCRM／SFA／MAと連携可能 |
| 録音 | 全通話自動録音対応、通話履歴の再生・管理・レポート活用可能（標準機能） |
| リモート対応 | クラウドサービスで在宅・テレワーク対応可。携帯電話への転送など柔軟な着信設定も可能 |
| おすすめ用途 | インバウンド／アウトバウンド型コールセンター全般（中規模～大規模運用、分析・管理機能重視） |
入電数・待ち呼・応答率などをリアルタイムでモニタリングでき、統計レポート機能やダッシュボードも標準で活用可能です。
管理者はブラウザ画面から設定変更や分析を操作でき、センター運営の効率化を図りやすい仕組みになっています。
MediaCalls
MediaCalls は、企業のコールセンターに必要なCTI機能を柔軟に構築できるシステムです。
クラウドとオンプレミスの両方に対応し、電話対応の管理・分析機能が標準装備されています。
| 項目 | 内容 |
| サービス名 | MediaCalls（メディアコールズ） |
| 料金 | 月額 58,500円～ |
| 連携機能 | APIベースで外部システムとの連携が可能（CRM／顧客DB／基幹システムなど） |
| 録音 | 全通話録音対応、通話ログ／履歴の再生・管理・分析レポート機能 |
| リモート対応 | クラウド型・オンプレミス型の両対応でリモートワークにも対応可能 |
| おすすめ用途 | 中～大規模のインバウンド中心センター（豊富なPBX/ACD機能を活用した運用） |
電話PBXとCTIを統合した総合的なコールセンターシステムとして設計されており、クラウドとオンプレミスの両方の形態で導入できます。
自社で電話網やインフラを持つ場合でも組み込みやすく、特に複雑なカスタマイズが必要なセンター運用で効果を発揮します。
MiiTel
MiiTel は、通話の録音・文字起こし・AI解析機能が標準搭載されたクラウド型CTIシステムです。
通話品質の可視化に優れており、営業電話の評価・振り返りや応対スキルの向上、成約率改善につなげたいチームに選ばれています。
| 項目 | 内容 |
| サービス名 | MiiTel |
| 料金 | 月額 5,980円～／ID |
| 連携機能 | CRM連携（オプション対応、顧客情報の表示・履歴連携など） |
| 録音 | 自動録音・AI文字起こし・AI解析（評価スコア・会話傾向） |
| リモート対応 | クラウド型でPC／ブラウザ対応、リモートワークに適応 |
| おすすめ用途 | 営業・インサイドセールス向け（通話分析・スキル改善重視） |
通話内容が自動でテキストに変換されるだけでなく、会話の傾向や応対スキルをAIが数値化して評価できます。
営業チームの改善ポイントが可視化され、トーク改善や教育に活用しやすい仕組みになっています。
InfiniTalk
InfiniTalkは、企業のコールセンター運用を包括的に支えるクラウド型CTI／コンタクトセンターシステムです。
標準で通話管理・IVR・ACD・録音などの機能を備えており、高い安定性と豊富な標準機能が求められる中〜大規模のコールセンター運用にも対応できます。
| 項目 | 内容 |
| サービス名 | InfiniTalk |
| 料金 | 月額 35,800円〜 |
| 連携機能 | CRM／SFA連携（API対応、外部システムとの連携が可能） |
| 録音 | 通話録音・保存・再生・検索など標準対応 |
| リモート対応 | クラウド型で在宅・テレワーク対応可能 |
| おすすめ用途 | 包括的なコールセンター運用向け（中〜大規模、統合管理重視） |
CRMやSFAとの連携もAPIレベルで対応できるため、外部システムに顧客情報を表示したり、通話ログを自動で関連情報として登録したりできるのがポイント。
電話対応が営業支援や顧客管理のプロセスとシームレスにつながります。
よくある質問
最後に、CTI会社に関する「よくある質問」を紹介します。
CTI導入に必要なネット環境は？
1オペレーターあたり、上り下りそれぞれ1〜2Mbps以上を目安にしてみましょう。
具体的な推奨環境はCTIシステムにより異なりますが、いずれにしても安定した通信環境は欠かせません、
スマホや在宅でも利用できる？
はい、スマホや在宅環境でもCTIを利用できます。
インターネット環境があれば場所を選ばず利用できるクラウド型のCTIであれば、リモートワークやサテライトオフィスでの利用も可能です。
小規模でも導入可能？
CTIは、小規模環境でも導入できます。
クラウド型のCTIであれば、1席〜数席の小規模チームでも柔軟に利用できるプランが整っています。以下で詳しく解説します。
まとめ
CTIを導入すると、業務効率の向上・顧客対応の品質向上・データ活用によるサービス改善などさまざまなメリットが得られます。
システムを提供している会社も多いので、まずは自社に合うCTI会社を選定するところから始めましょう。
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この記事を書いた著者 Comdesk Editorial department